雪道も安心 街で使えるアウトドア冬ブーツ5選
冬本番、今年は雪も多く、ウインタースポーツを楽しむ人も多いだろう。外出時の防寒は足元も重要だ。また、路面が凍結していたり、雪が降ってぬかるんでいたりする日に革靴などの通常時のビジネスシューズを履いていては、滑って転ぶ可能性が高まる。そこで活用したいのがアウトドア用ウインターブーツだ。厳しい寒さにも耐えられる保温性、水ぬれにも耐えられる防水加工やはっ水加工が施され、グリップ力の高いソールを採用したタイプが多く、雪道やぬかるんだ道を歩くにも安心だ。ここではアウトドア用ウインターブーツの中から、街での使用も視野に入れたタイプを厳選して5つ紹介する。
雪の上で滑らない
モンベルの「ヴェイルブーツ」は、アウトドアシーンやアクティビティーで活躍する保温性と耐久性を備えたウインターブーツだ。
最大の特徴は、雪面や凍結面で優れたグリップ力を発揮する高機能ソール「アイスグリッパー」だ。これはモンベルが開発したソールで、滑り止めとして装着するアイゼンや、スパイクブーツのスパイクのように鋭利な爪を氷に刺して止めるのではなく、靴底に練り込んだポリエステル繊維が靴底を地面にしっかり接地させて止まる。アウトドアシーンだけでなく、街中で履いてもまったく問題ないブーツだ。
外側(アッパー)は、強度の高いナイロン素材と天然皮革を組み合わせ、耐久性を高めている。また中綿にウール混ポリエステルフェルトを使用し、ボトム部分には断熱力がある軽量なE.V.A.フォームを使用して保温性を確保。靴ひもは結ぶタイプではなく、少ない力でしっかりと締まり、着脱が簡単な「リールアジャストシステム」という仕組みを採用。歩行中に靴ひもがほどける心配がないのもポイントだ。
マイナス43度まで足を暖かく保てる
エル・エル・ビーンの「メンズ・エル・エル・ビーン・スノー・ブーツ」は、耐水性のあるスエードをアッパーに使用した、丈夫で軽いスノーブーツだ。保温性が非常に高く、取り外し可能なフェルトのライナーは開口部に肉厚で毛足が長い「シェルパフリース」素材を採用。マイナス43度まで足を暖かく保てるという。ボトムとアウトソールはゴム製で、縫い目をふさぐシール加工がされているので、水に強いのも特徴だ。
エル・エル・ビーンの歴史は、ゴムのボトムを革のアッパーに縫い付けたハンティング用のブーツ(後の「ビーン・ブーツ」)から始まっている。ビーン・ブーツの遺伝子を受け継ぐメンズ・エル・エル・ビーン・スノー・ブーツは、機能面だけでなく、クラシックなデザインも楽しめるのがポイントだ。
アスリート向けで暖かくて動きやすい!
「テレックス(TERREX)」はアディダスのアウトドアアスリート向けギアとして人気のシリーズだ。なかでもこの冬に履きたいのが「テレックス コンラックス ボア CH CP」。極寒のコンディションにも対応できるという、保温性に優れた高機能ウインターブーツだ。
保温性や透湿性を考えた「クライマヒート(climaheat)」テクノロジーと、はっ水性の高い「プリマロフト(PrimaLoft)」という素材を組み合わせることで、ブーツ内の熱を快適に閉じ込めている。またランニングシューズでも定評のある、クッション性があるのにしっかり反発もするという「ブースト(boost)」というフォームを採用。また靴ひもの代わりにワイヤーを使い、ダイヤルを回してワイヤーを巻き取って靴を締める「BOAクロージャーシステム」、グリップ力のある「ステルスラバーソール」、衝撃を吸収し安定性を高める「成型TPUヒールクリップ」など、過酷な環境下でもアスリートの動きを助ける機能を持つ。
それでいて、スタイリッシュですっきりした見た目は着る服を選ばず、タウンユースにもマッチするだろう。寒い日にはかなり広い範囲で使用できそうだ。
深雪エリアで本領を発揮する実力派ブーツ
シロクマのロゴでおなじみの「ソレル(SOREL)」は、あらゆるスノーシーンで活躍するウインターブーツが有名なカナダの靴メーカー。そんなソレルの「ブリザード」は、ロング丈で深雪エリアに対応できる実力派のウインターブーツだ。
ここで紹介するタイプは、同シリーズの中でも最軽量で歩きやすいブーツ。グリップ力の高い「バルカナイズドラバーソール」を採用している。
裏側に防水PU(ポリウレタン)コーティングを施したアッパーは十分な高さがあり、履き口のドローコードをしっかり締めることで雪の侵入をストップ。着脱可能な厚さ9mmのリサイクルフェルト製インナーブーツは、身体の熱を利用して中を温かく保つ「オムニヒート」機能があり足元を寒さから守ってくれる。
雪の日用に家族で持ちたいウインターブーツ
ザ・ノース・フェイスの「ウインター キャンプブーティーIIショート」は、べーシックなデザインのショートカットタイプのスエードブーツ。はっ水加工を施したPUスエードアッパーに同社独自の防水性・透湿性が高く結露防止機能もある「テックプルーフ防水メンブレン」をくるぶしの高さまで組み合わせて使用。雪上を歩く際にぬれにくいという。また履き口の内側にはフリースライニングを貼り合わせてあるので肌触りが良く、さらにオリジナルラバーソールがグリップ力も確保している。
ショート丈だから着脱も簡単で、履く場所を選ばないシンプルなデザインは普段着にも合わせやすく、普段使い用としても便利。カラーはチェスナット、グレー、TNFブラックの3色。完全防水ではないが、ショートよりも丈の長い通常タイプや、キッズサイズのものもあるので、急な雪の日などのために、家族で持っておくのもありだろう。
(ライター 安東渉、中澤範龍)
[日経トレンディネット 2018年1月12日付の記事を再構成]
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