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「6000万円の家が欲しい」 甘い見通し、破産への道 ゴールから逆算する家計改善メソッド(2)

2018/1/30

写真はイメージ=PIXTA
 目指すは収支盤石な「安泰家計」、しかし現実は日々のやりくりに四苦八苦――。そんな「お困り家計」でも、プロから見れば打つ手はある。本コラムでは、実際にあった家計相談を基に、金融ITに強いMILIZEがシミュレーションを用いて改善に必要な金額を逆算。ファイナンシャルプランナー(FP)の前田晃介氏が具体的な改善策を提案する。2回目は、年収850万円で6000万円のマンションを買っても大丈夫か?というアラフィフ家族の相談を見ていこう。

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 「ローンが組めるってことは、銀行が『この金額なら返せますよ』とお墨付きをくれたようなものですよね」。住宅購入の相談に訪れた会社員のCさん(47歳)は、あっけらかんとこう言いました。たまたま折り込みチラシで見た新築マンションを見学しにいったところ、気に入ってしまい「よし、買おう!」と乗り気になったとのことです。

 ただ、Cさんが気に入ったというマンションの価格は6000万円。貯蓄もさほど多くなく、ほぼフルローンに近い形での購入を考えているそうです。すっかりその気になっている夫に不安を覚えた妻のDさん(48歳)が、「念のため」とCさんを説き伏せて相談にやって来たのでした。

 「そこそこ稼いでるし、銀行もお墨付きをくれたし、買っても問題ないでしょう?」――そう話すCさん。ですが私(FPの前田晃介)は、「残念ですが、Cさんが6000万円のマンションを購入すると、あっという間に家計が破綻することになります」とお話しせざるを得ませんでした。

■ローン組めても6年後に破綻

 Cさんは専業主婦の妻Dさんと長男(12歳)の3人家族で、都内の湾岸エリアに住んでいます。年収は850万円で貯蓄は750万円ほど。新築マンションの頭金はゼロで、貯蓄から300万円ほどを諸費用に充てる予定とのことでした。

 Cさんは「職場の同僚は、みんな5000万~6000万円の家を買ったと言っている。中には7000万円という人もいた。だったら自分だって買えるだろう」と言います。さらに、「5年おきに車も買い替えたい。200万~300万円くらいのグレードなら大丈夫でしょう?」と上機嫌で話します。お子さんも私立の中高一貫校に合格したところで、将来は私立大学へ入れたいとのことでした。

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