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株式型投信に資金流入 12月、世界景気の改善期待で 先進国・新興国複合型が人気

2018/1/27

写真はイメージ=PIXTA

 投資信託への資金流入が活発だ。QUICK資産運用研究所によると、2017年12月の設定額から解約額を差し引いた資金流入額は投信市場全体で5903億円と9カ月ぶりの高水準だった。けん引役となったのは株式型の投信だ。世界景気の改善期待と株式相場の先高観の強まりが個人投資家の資金を引き寄せている。

■米国の法人減税、世界株全体を押し上げ

 先進国、新興国の株式型投信への資金流入が続く中、特に人気を集めたのがグローバル株式(先進国・新興国複合)型だ。資金流入額は月間で2175億円と15年12月以来、2年ぶりの高水準となった。

 昨年12月下旬には米国で連邦法人税を35%から21%に引き下げる税制改革法案が成立。同国で事業を展開する企業の業績にプラスとの見方が広がり、米国だけでなく世界株全体の押し上げ要因となっている。

 世界的なマネーの動向を左右する米金融政策については、米連邦準備理事会(FRB)が緩やかな利上げを模索しているため、新興国からの資金流出も限定的とみられている。「(好調な経済と低金利が併存する)『適温相場』がしばらく続くとの期待もあり、個人投資家がリスクを取りやすくなっている」(SMBC信託銀行プレスティアの山口真弘シニアマーケットアナリスト)。

 個別では「新興国ハイクオリティ成長株式ファンド」(アセットマネジメントOne)が注目を集めた。月間の資金流入額は1437億円と追加型株式投信の中で最大だった。日興アセットマネジメントの「グローバル・フィンテック株式ファンド」や三井住友アセットマネジメントの「グローバル自動運転関連株式ファンド(為替ヘッジなし)」など特定のテーマの関連銘柄に投資する投信への関心も引き続き高かった。

 国内株式型の資金流入額は1791億円と16年2月以来、1年10カ月ぶりの高水準だった。中小型株の運用にも力を入れる「ひふみプラス」(レオス・キャピタルワークス)などが資金を集めた。「中小型株を組み入れた投信は比較的成績が良く、後追いで個人の保有が増えている」(三菱アセット・ブレインズの勝盛政治シニアファンドアナリスト)という。

■REIT、資金流出止まらず

 一方、不動産投資信託(REIT)に投資する投信は資金流出が止まらない。海外REIT型の月間の資金流出額は1882億円と17年では11月に次ぐ水準だった。主力の投信で分配金を引き下げる動きがあり、個人投資家が手じまい目的の売却を急いでいる。

(日経QUICKニュース)

[日本経済新聞朝刊2018年1月20日付]

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