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英文メール・チャットの妙技

上司にオープンマインドな姿勢を示す2つの英語術 日本人が知らない、外国人上司/同僚も悩んでいること(7)

2018/1/23

PIXTA

グローバルビジネスでイノベーションを起こすには、「心をオープンにすることが大切」と、ビジネスライティングのプロ、ポール・ビソネット氏は言います。メールやチャットなら、さりげなくそんな姿勢をアピールできます。

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スティーブ・ジョブズが好んだピカソの格言、“Good artists copy; great artists steal. ”(優れた芸術家は真似る。偉大な芸術家は盗む。)

しかし、実際にはピカソの発言ではないという人もいますし、もしピカソだとしたら、T.S. エリオット(イギリスの詩人・劇作家)の“Immature poets imitate, mature poets steal.”(未熟な詩人は模倣し、熟練した詩人は盗む。)を盗用したものと言われたりもします。

引用源は何であれ、学びのある一節です。新しいモノやヒトに対して、自分の心をオープンにすることは、スティーブ・ジョブズやピカソがそうであったように、自己生産性を高め、新たなイノベーションへと導く原動力になり得ます。

私たちの為すコト創るモノは、私たちが知っている物事から端を発します。情報が溢れるネット社会にあっても、ビジネスパーソンとして、私たちがまだ知らない有用なことがたくさんあるはずです。むしろ、高度なアルゴリズムにより自動的に自分の好みや関心寄りにカスタマイズされた情報ばかりが提供されることで、気づかぬうちに見識が狭くなってしまわないよう、心がけが必要かもしれません。違う環境から来た人や自分が知らないことを知っている人に対して、心をオープンにすることができれば、私たちの為すコト創るモノのクオリティーを向上させる強力なチャンスになります。

そこでまずは、これまで心なしか避けてきた外国人上司や同僚に対して、意識的にオープンマインドな姿勢を示すことから始めてみませんか。メールやチャットなどであれば、無理なく自分のペースでコミュニケーションを図れるので、英語に苦手意識のある方やシャイな性格の方でもチャレンジできますよね。

(1)学ぶ用意があることを見せる

まずは、外国人上司や同僚に、助言を求める形でオープンマインドな姿勢を見せる事例を3つご紹介します。

例1)顧客からのクレームに関して、アドバイスを求めたい。

Could I ask for your advice on a problem? I need to know the policy on defective computers. Do we need to fix it, or can we replace it? (アドバイスをお願いできますか。欠陥のあるコンピューターについての方針を知りたいのです。修理する必要があるのか、それとも交換できるのでしょうか。)

例2)製造に関する事案について、ガイダンスを求めたい。

Would you mind advising me regarding the transfer of manufacturing of XY-123 from ABC to DE? Do you have any information on that issue? (XY-123の製造をABCからDEへ移転することについて、ご意見を聞かせてもらえませんか。この事案について何かご存知ですか。)

例3)サプライヤーに何と伝えるべきか、アドバイスを求めたい。

Our overseas supplier's price for heat-treated parts is higher than the price offered by Japanese suppliers. Do you have any advice I could offer him to meet our target of \100/kg? (熱処理済部品について、我々の海外供給元(XY社)の設定価格が日本国内の他のサプライヤーより高いのです。我々がターゲットとする1キログラムあたり100円を達成するためには、XY社にどのようなアドバイスが提案できるでしょうか。)

(2)相手からのインプットを前向きに受け止める

次に、たとえあなたの考えと異なる場合でも、外国人上司や同僚からのインプットを受け入れる意欲を見せます。

例1)上司の判断を尊重する姿勢を見せたい。

I thought that we could submit the report at any time but if you think we should wait for the official submission date, then I will do that. (レポートはいつ提出してもよいと思ったのですが、正式な提出日まで待つほうがよいとのご判断であれば、ご指示のとおり待ちます。)

例2)上司が推奨する専門用語を採用する意思を示したい。

In the past, I have used the term “Recipient”, so I appreciate your suggestion that I change it to “the receiving party. (過去に、“Recipient”という用語を使用したことがあるので、“the receiving party”に変更するようにご提言いただき、感謝いたします。)

例3)上司の指示を遂行するため、追加の努力をいとわない態度を見せたい。

I wondered if summaries of the case might be sufficient, but I will send him complete copies of the case as you said. (このケースサマリーで十分にも思われますが、おっしゃるとおり、全体コピーを彼に送るように手配します。)

ポール・ビソネット
ピー・ビー・ライティングセンター代表取締役、日経ビジネススクール講師。1975年に来日以来、200社以上の大手日本企業にて、ビジネスライティングおよびテクニカルライティングを指導。

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