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駐在員と巡った台湾の味 小鉢で一献、突き出し感覚で

現地駐在員と行く台北庶民派グルメ旅(上)

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NIKKEI STYLE

成田・羽田からわずか4時間、手ごろな旅行先として人気が高い台湾。格安航空会社(LCC)を使えば、国内旅行と変わらない予算で海外旅行が楽しめる。気候も穏やかで治安もいいとあっては、安くてうまい庶民派グルメを求める旅にはうってつけだ。何より魚介の豊富な島国でもあり、日本人の舌に合う料理が多い。そこで、台北庶民派グルメ旅にぴったりのおすすめ店を、現地に駐在する水ノ江秀子さんに案内してもらった。

小鉢のうまさに主役忘れる 杭州小龍湯包

台北に着いてまず訪れたのは、台北最大の観光スポット・中正紀念堂のすぐ近くにあるショーロンポーの人気店「杭州小籠湯包」。店頭にはせいろが山積みされ、ちょうどお昼時だったこともあり、席が空くのを待つ行列ができていた。

一品料理を注文するほかに、店内中央にはショーケースがあり、前菜などを好みで自席に運んで食べる。まずはこの小鉢が、我々日本人の舌をとらえた。

ピータンは日本でもおなじみだが、卵の上には、シャキシャキ感のある根菜だろうか、漬物がのっていた。白身のぷりぷりと黄身の軟らかさ、そこにしゃきしゃきの歯ごたえが加わると、昼からビールが止まらなくなる。

キクラゲは台湾の特産品。手ごろな価格で山盛りだ。

いかにも酒のさかなだったのが、湯葉の煮物。この後何度か登場するが、台湾では豆乳などの大豆加工品をよく食べる。タケノコや干しシイタケと一緒に甘辛く煮付けられた湯葉は、居酒屋の突き出しに出てくるような味。きっと日本酒にも合うに違いない。1皿50台湾元なので、200円もしない計算になる。

いかんいかん、看板料理を忘れていた。ショーロンポーは、蒸したてがせいろごと運ばれてくる。デフォルト味のほか、カニ入り、ヘチマとエビ入りを注文する。まずは、基本の味から。たれは、小皿と同じく店内中央に用意されたものから、好みで選ぶ。まずはたれなしで味を確認しよう。

スープは意外にあっさりだ。このあと3日間、多くの店で共通したのは、油くどくないやさしい味付け。基本の味を確かめたら、好みで様々なたれをつけて「自分好み」を探し出していく。

意外だったのが焼きギョーザ。「三鮮鍋貼」は、ちょっと厚めの皮が特徴。ニラやニンニクも効いていて、いかにも日本的な「ラーメン屋のギョーザ」の味だ。本場では水ギョーザが基本と聞いていただけに、ますます「日本人好みの味」を実感する。

台湾料理と言えばの大根餅もいただいた。

「働く人の昼ごはんは大盛り」は万国共通 老牌牛肉拉麺大王

食後に中正紀念堂の衛兵交代式を見学、そのまま徒歩で庶民の市場、城中市場へ。ちょっと早いおやつに人気店の「老牌牛肉拉麺大王」を訪れる。

長屋風の建物に多くの店舗が並ぶ市場の中にある飲食店は、築地の場外をほうふつとさせる。初心者にはハードルが高そうに見えるが、ちゃんと日本語のメニューも用意されていた。メニューを見ながら牛肉ラーメンと牛肉&牛筋のダブルトッピングの麺、そして「激辛キムチラーメン」を注文する。

まず驚かされたのがその量。昼食からあまり時間がたっていなかったので「小」を注文したのだが、日本なら間違いなく「大盛り」に相当する量が登場した。

麺はうどんのような極太麺。ちなみに、台湾ではこうしたうどんのような太い麺が一般的。日本のラーメンのような細麺のつもりで注文すると面食らう。腰の強い讃岐うどんのような麺だ。

麺の太さ以外は、肉の味付けも含めてある程度予想通りの味だったが、逆に予想とは全く違ったのがキムチラーメン。確かに赤い激辛スープだが、トッピングされたキムチは真っ白だ。

ひとくち食べて思い出した。中国、東北地方の瀋陽で食べた白菜のザワークラウトの味だ。ドイツのザワークラウトはキャベツを乳酸発酵させたすっぱい漬物だが、瀋陽では同じく乳酸発酵で作られた白菜の漬物を野菜代わりに食べていた。まさにそれがのっかっていた。

日本人的な感覚でとらえると「キムチ」とは言い難いが、酸味の効いた白菜と激辛スープはなかなかどうして、いい組み合わせだった。

テーブルには薬味が用意されていて、好みでかけるのだが、気に入ったのはトウチが入った調味料。トウチは黒豆に塩を加えて発酵させた調味料で、いため物などに使う。うまみが強く、豆粒を麺にのせて食べるとおいしさが引き立った。

ちなみに、中国大陸から移り住んできた人が多い台湾には料理も含めて大陸の影響が色濃い。地名や通りの名前にも大陸の地名が頻繁に出て来る。

台湾のゴールデン街? 阿才的店

さて、小皿のおいしさに昼からビールを飲んでしまったが、夜は腰を据えて飲みたいところ。連れて行っていただいたのは、まさに「居酒屋」だ。

阿才的店は、昼は食堂、夜は飲み屋として営業する。見るからに古い建物で、店内の壁には1950~60年代の古い映画のポスターがたくさん張られている。戒厳令がしかれていた当時、民主化を求める若者たちが、ここに夜な夜な集まり、語り合っていたそうな。日本で言うと新宿ゴールデン街のような店か。

ここで最も気に入ったのがカキの天ぷら。日本のような大きなカキは見かけなかったが、粒の小さなカキは多くの店で見かけた。ミニサイズのカキに薄く衣をつけて、揚げたてをスパイスをつけながら食べるのだが、これを食べ始めるとビールが止まらなくなる。

ちなみにビールは、飲み終えた空き瓶を数えて精算するのが台湾流。テーブルには空き瓶入れがつきものだった。

スルメのいため物。生ではなく、干したイカを使ったいため物だ。干し魚特有の強いうまみが、かみしめるごとに口の中にあふれ出る。そしてそれが「早くビールで洗い流せ」と訴えかける。

訪問当日は、台湾では珍しい寒波が訪れ、冷たい雨の降る日だったが、それでもなお料理を食べるカラダが欲したのはビールだった。個人的な嗜好かもしれないが、老酒よりも白酒よりも、こと料理を食べている間はビールがほしくなった。

紙カップで食べる高級中華 春秋水煎包

朝食も台湾流で行こう。外食文化が発達している台湾では、早朝から朝食向けの店がにぎわっている。そんなお店の定番が豆乳だ。夏は冷たく、冬は温めた豆乳に砂糖を加えて飲む。軽い朝食なら、豆乳にあんの入っていない中華饅頭をかじれば、シンプルな朝食になる。

この日は温かい豆乳に、台湾のソールフードとも言える麺線で朝ごはんにした。麺線は日本のそうめんのような細い麺を蒸したもの。これをとろみのついたスープと絡めて食べる。ここでもほら、小さなカキ。あんというかスープもうまみが強く、これにカキの味わいが加わると、けっこうな高級中華の風合いになる。紙カップ入りにもかかわらずだ。

しかし麺線は朝食と言うよりは軽食、いわゆる虫押さえに食べる物なんだとか。確かに繁華街を歩くと、紙カップの麺線をほおばる人たちに良く出くわした。

台湾流「孤独のグルメ」 永樂担仔麺

朝食の後は市場見学。花博公園の神農市場で農産物をチェックした後、台湾最大の乾物の卸問屋街・迪化街へ向かう。干しエビや干しシイタケなど、干すことによって保存性を高めると同時にうまみ成分を凝縮させる調理法はやはり中国人にはかなわない。多種多様な乾物が店頭に並ぶ。

そんな問屋街の中にあるのが「永樂担仔麺」。ここは水ノ江さんに案内されなくても、もしかしたら今、日本で最も有名な店のひとつかもしれない。メニューを見れば一目瞭然。「五郎特餐」、つまりは「井の頭五郎スペシャル」が用意されているのだ。人気のテレビドラマ「孤独のグルメ」(テレビ東京系)で紹介された店だ。

「五郎特餐」は「鶏肉飯弁当」といって、人気メニューの鶏肉飯とおかずがセットになったもの。鶏肉飯は鶏肉をご飯にのせたいわばぶっかけ飯。これに煮卵や野菜、肉などを盛り合わせた「弁当」が付けば、台湾の味を一度に少しずつ味わえる。

そういえば台湾の代表的な庶民派グルメ「ルーローハン」をまだ食べていなかった。仲間でシェアしながらルーローハンも味わう。

要するに肉そぼろご飯なのだが、脂身のうまみと濃厚な味わいが白いご飯にはピッタリだ。人気はうなずける。

台北庶民派グルメ旅はまだ道半ばだが、少し長くなった。続きは回を改めてご紹介したい。

(渡辺智哉)

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