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駐在員と巡った台湾の味 小鉢で一献、突き出し感覚で 現地駐在員と行く台北庶民派グルメ旅(上)

2018/1/23

スルメのいため物

スルメのいため物。生ではなく、干したイカを使ったいため物だ。干し魚特有の強いうまみが、かみしめるごとに口の中にあふれ出る。そしてそれが「早くビールで洗い流せ」と訴えかける。

訪問当日は、台湾では珍しい寒波が訪れ、冷たい雨の降る日だったが、それでもなお料理を食べるカラダが欲したのはビールだった。個人的な嗜好かもしれないが、老酒よりも白酒よりも、こと料理を食べている間はビールがほしくなった。

■紙カップで食べる高級中華 春秋水煎包

台湾人のソールフード麺線と豆乳

朝食も台湾流で行こう。外食文化が発達している台湾では、早朝から朝食向けの店がにぎわっている。そんなお店の定番が豆乳だ。夏は冷たく、冬は温めた豆乳に砂糖を加えて飲む。軽い朝食なら、豆乳にあんの入っていない中華饅頭をかじれば、シンプルな朝食になる。

この日は温かい豆乳に、台湾のソールフードとも言える麺線で朝ごはんにした。麺線は日本のそうめんのような細い麺を蒸したもの。これをとろみのついたスープと絡めて食べる。ここでもほら、小さなカキ。あんというかスープもうまみが強く、これにカキの味わいが加わると、けっこうな高級中華の風合いになる。紙カップ入りにもかかわらずだ。

しかし麺線は朝食と言うよりは軽食、いわゆる虫押さえに食べる物なんだとか。確かに繁華街を歩くと、紙カップの麺線をほおばる人たちに良く出くわした。

■台湾流「孤独のグルメ」 永樂担仔麺

「井の頭五郎スペシャル」

朝食の後は市場見学。花博公園の神農市場で農産物をチェックした後、台湾最大の乾物の卸問屋街・迪化街へ向かう。干しエビや干しシイタケなど、干すことによって保存性を高めると同時にうまみ成分を凝縮させる調理法はやはり中国人にはかなわない。多種多様な乾物が店頭に並ぶ。

そんな問屋街の中にあるのが「永樂担仔麺」。ここは水ノ江さんに案内されなくても、もしかしたら今、日本で最も有名な店のひとつかもしれない。メニューを見れば一目瞭然。「五郎特餐」、つまりは「井の頭五郎スペシャル」が用意されているのだ。人気のテレビドラマ「孤独のグルメ」(テレビ東京系)で紹介された店だ。

台湾の代表的な庶民派グルメ「ルーローハン」

「五郎特餐」は「鶏肉飯弁当」といって、人気メニューの鶏肉飯とおかずがセットになったもの。鶏肉飯は鶏肉をご飯にのせたいわばぶっかけ飯。これに煮卵や野菜、肉などを盛り合わせた「弁当」が付けば、台湾の味を一度に少しずつ味わえる。

そういえば台湾の代表的な庶民派グルメ「ルーローハン」をまだ食べていなかった。仲間でシェアしながらルーローハンも味わう。

要するに肉そぼろご飯なのだが、脂身のうまみと濃厚な味わいが白いご飯にはピッタリだ。人気はうなずける。

台北庶民派グルメ旅はまだ道半ばだが、少し長くなった。続きは回を改めてご紹介したい。

(渡辺智哉)


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