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レジ袋がうまくめくれない それは自律神経のせい?

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NIKKEI STYLE

日経ヘルス

レジ袋がめくれない、朝礼で倒れる。こんなことに関わるのが自律神経。体や心の変化に合わせてクルクル動く自律神経の働きについて、神経内科医の朝比奈所長に聞いた。

レジ袋に触れると指先から汗が! 加齢とともに出にくくなる

「何度やろうとしてもレジ袋がめくれない!」という人はいない? 指先に「触れる」刺激があると交感神経の働きによって発汗するが、この働きは加齢により低下するという。

「交感神経と副交感神経がシーソーのようにバランスを取り合い働く、というのは約100年前の英国の生理学者・ラングレーによる古典的考え。その後の研究によって、汗腺や皮膚の血管は交感神経のみが作用し、唾液は交感神経と副交感神経いずれによっても分泌するなど、新たなことがわかっている」(神経内科津田沼の朝比奈正人所長)

交感神経の働きで、手や足の裏に汗がわずかに出る。「敵に遭遇したときに木に登って逃げるために、滑り止めとして出る。手に汗握る、というのはこの『精神性発汗』のこと。嘘をついたときにも動揺によって手のひらの汗腺活動が高まる。この自律神経の仕組みを利用したのが嘘発見器」(朝比奈所長)

また、「触れる」という刺激でも発汗は起こる。「すぐに蒸発するわずかな汗だが、さっと触れるだけで出る。若いときは好きな人と手を握るだけで汗ばむくらいその反応は高いが、年齢とともに汗の分泌は悪くなる」と朝比奈所長。レジ袋がめくれない謎が解けた!

自律神経はコロコロ変わる

自律神経は体内環境を常に一定の状態に保つために働く、という「ホメオスタシス(恒常性)」という言葉で説明されることが多い。しかし、「寝ているときと活動時では体内環境は異なる。常に変化する心身に自律神経は対応する、という『アロスタシス(動的適応能)』という言葉のほうが正しい。ただ、卵巣は体がどのような状況であっても血流を一定に保つホメオスタシスの仕組みが働いている臓器」(朝比奈所長)。

自律神経とは「刻々と変化する心身の状況に合わせて一生懸命働く、素直ないい子」と朝比奈所長は言う。「ところが、敵が迫っているわけではないのに心拍を高めたり、酸素をたくさん取り込もうとするあまりに過呼吸になるなど、働き過ぎて良くない結果(不調)を引き起こすことも」(朝比奈所長)

自律神経の病気は3種類に分かれるが、そのうち、朝礼などで立ち続けたときに失神する「血管迷走神経性失神」の原因を調べる代表的な検査に「ヘッドアップ ティルト試験」がある。患者は検査台の上に固定されて横になり、検査台を起こしたときに血圧や心拍数の調節がうまくいくかを調べる。調節がうまくいかないと立位し続けたときに血圧、心拍数が急降下する。

朝礼で倒れる女性にも対策が

学校の朝礼などで気分が悪くなり倒れる、朝の通勤ラッシュ時に失神する──「救急診療や内科で診察を受けても異常なしと言われる。子どもや若い女性に多いこのような失神は、血管迷走神経性失神であることが多い」と朝比奈所長。

血管迷走神経性失神の場合、ヘッドアップティルト試験を受け、長時間立位をとると心拍が遅くなり血圧が下がるという。「長く立つことで、血液が重力に従ってふくらはぎに移動し、脳に栄養を運ぶ血流が減る。すると心臓ががんばって血流を高めようと心拍を増やし、心臓に負担がかかり、交感神経が亢進(こうしん)した状態に。すると、交感神経を抑制しようと副交感神経が活動し、心拍が下がり、血圧が低下した結果、意識を失う」(朝比奈所長)

意外にも、症状改善に有効とされるのが、セルフケア。塩分を適度にとり血圧低下を防ぎ、水分を補って血液量を増やす。「足を交差してふくらはぎを押し、血管のポンプ力を高めることも効果的」(朝比奈所長)

感情が先? 自律神経が先?「つり橋効果」の真実

つり橋、スキー場──ドキドキして心拍数が高くなっている場で出会った人に恋をする現象も自律神経と関わるようだ。「感情と密接な関係がある脳の辺縁系は自律神経との関わりが深い。好きな人を見つめると瞳孔が開くように、感情と自律神経は表裏一体の関係にある。さまざまな感情が湧くのは、自律神経が先か感情が先か、という議論があるが、それを証明するのは難しいとされている」と朝比奈所長。病院で医師を見たときに血圧が上がる「白衣高血圧」も緊張による反応。ある意味当たり前のことが起こっている、と受け止めれば、動揺せずにすむはず。

パーキンソン病を早期発見? 自律神経が重要に

脳の神経の中でも運動に関わる神経が変成し、手足の震えや歩行障害などが起こるパーキンソン病。この病気では、発病前から自律神経に問題が起こっていることがわかり、注目されている。「便秘や起立性低血圧が悪化し、失神するようになった、などの自律神経に関わる症状が発病前の手がかりとなる可能性も。発病前に早期発見し、病気の進行を抑えるための指標になる可能性がある」(朝比奈所長)

朝比奈正人さん
 神経内科津田沼 (千葉県船橋市)所長。滋賀医科大学卒業後、千葉大学神経内科入局。千葉大学神経内科助手、英国ロンドン大学神経研究所客員研究員、千葉大学大学院医学研究院総合医科学講座特任教授などを経て2016年より現職。神経内科専門医。

(ライター 柳本操、イラスト 崎田ミナ)

[日経ヘルス 2018年1月号の記事を再構成]

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