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有森裕子 陸王で話題「ミッドフット走法」に思うこと

日経Gooday

2018/1/21

何よりも、安易なフォームの変更は、ケガのリスクを上げます。特に危険なのは、初心者ランナーがランニングドラマや有名ランナーのインタビューを見て感化され、十分な知識も筋肉もない状態で、新しい走法にチャレンジすることです。特に、寒さで全身の動きが硬くなりがちな冬に走法を変えるのは、ケガをするリスクが高まり、あまりお勧めできません。

ドラマを見て、裸足感覚の薄くて軽いソールのマラソンシューズに心惹かれた方もいると思いますが、薄くて軽いソールのシューズで長い距離をトレーニングできるのは、上級者に限られます。人気選手が履いているモデルのシューズを買って履いたり、テレビや雑誌で見た「フォアフット走法」に自己流でチャレンジしたりして、思わぬケガをしてしまう市民ランナーの方も時折見かけます。ランナー一人ひとり、走り方も、骨格も、筋肉のつき方も、スピードも、そして走る目的や目標も違います。「この有名選手が推奨していた走法だから」「箱根駅伝で活躍した選手が履いていたシューズだから」などと、安易にまねしないようにしていただきたいなと思います。

■冬は室内トレーニングも大切に

着地をどうするかを考えるよりも、この冬のトレーニングをどうするかに意識を向けてみましょう。私が実業団選手だったときは、走り込みは冬ではなく、夏の合宿で行っていました。冬は駅伝などのシーズンなので、夏に鍛えた土台を使ってスピードや技術を磨いていくというイメージです。

では秋に大会シーズンを終えた市民ランナーは、冬のトレーニングをどうすればいいでしょうか。

まず、ケガをしやすい寒いこの時期は、室内でできる練習もメニューに加えましょう。筋トレや腹筋・背筋などの補強はお勧めです。体を安定させる体幹や、腕振りに重要な腕まわりを鍛える補強トレーニングは大事です。大きな負荷をかけてウエイトトレーニングをガンガン行うというよりは、自分が上げられる最大重量の7~8割の重りのベンチプレスやスクワットなどを、10回×3セットほど行うといったイメージでしょうか。

また、傾斜がつけられるトレッドミルで練習できる人は、少し傾斜をつけて山登りのように歩いたり、ゆっくり走ったりすると、レースの後半に役立つ持久力を養い、大腿部後部なども鍛えられます。

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