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週末レシピ フランス風しょっぱいケーキで冷蔵庫一掃

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NIKKEI STYLE

つい先日お正月だったような気もするのだが、あっという間に1月も終わり、早々と今年も2カ月目に突入しようとしている。

しかし、我が家の冷蔵庫・冷凍庫の中には、いまだに「栗きんとん」や「黒豆」などの「ザ・お正月料理」をはじめ、正月に使いきらなくてとりあえず冷凍しておいた野菜や肉の数々が眠っている。

自分が特別ずぼらなだけかもしれないが、きっと全国には私のように「とりあえず余ったから冷凍しておこう」という人もいるのではなかろうか。しかし、せっかく買った材料だ。賞味期限が切れたり、冷凍庫で霜が降りたりしてしまう前に、すっきりと使いきろうではないか。

野菜や肉、魚などの材料が少しずつ余ってしまった時の強い味方が、今回ご紹介する「ケーク・サレ」だ。2010年ごろに、一大ブームとまではいかないがスマッシュヒットしたおかげで、おしゃれなカフェやカジュアルなフレンチレストラン、フランス菓子屋、デパ地下総菜でメニュー化されたりもしているので、喫食経験のある方もそれなりにいるだろう。

また、食べたことはなくても、メディアで結構取り上げられたり、某大手レシピサイトにも多数レシピが掲載されたりしているので、まったく知らないというよりは、「なんとなく聞いたことがある」という人も多いメニューではないかと思われる。

では一体、「ケーク・サレ」とはなんなのだろうか? ちょっと細かく見てみよう。

「ケーク・サレ」はフランスの家庭料理で、冷蔵庫の中に残った余りものやありあわせの材料をチーズと小麦粉と合わせて焼くケーキのことだ。

フランス語で「ケーク」と言うと、普通はパウンドケーキ型を使って焼いたバターケーキのことを指すのだが、これはチーズの塩気が効いているので「サレ」=「しょっぱい」という名前がついている。一方、甘いパウンドケーキは「ケーク・シュクレ(砂糖)」と呼んで区別される。さらに「ケーク・サレ」の油脂にはバターではなくオイルが使われるのが一般的で、そのため、パウンドケーキよりも、よりしっとりとしたものが多い。

長々と書いてしまったが、つまるところ「ケーク・サレ」とは、家庭のあまりものを使って作られる、いわゆるフランスのおふくろの味であり、家庭によってレシピも味わいも千差万別な、非常に自由な料理なのである。

基本のケーク・サレ

【材料(パウンドケーキ型1台分)】

◆生地

薄力粉 130グラム / ベーキングパウダー 5グラム / 粉チーズ 50グラム / 卵 2個 / 牛乳 120cc / オリーブオイル 大さじ2.5 / 塩 少々

◆具材

タマネギ 4分の1個 / パプリカ 1個 / ベーコン100グラム / ホウレンソウ 1束分 / 塩 小さじ1.5 / ブラックペッパー 適宜

【作り方】

(1)パウンドケーキ型の内側にバターを塗り、薄く小麦粉をはたいておく(分量外)か、クッキングペーパーを敷く。タマネギは薄切りに、パプリカは角切り、ホウレンソウはざく切りにする。

(2)ボウルにベーキングパウダー、薄力粉、粉チーズを入れてよく混ぜたあと、卵、牛乳、オリーブオイルを入れてさらによく混ぜる。

(3)熱したフライパンにオリーブオイル大さじ2分の1を引き、タマネギを入れてしんなりするまでいためる。

さらにベーコン、パプリカ、ほうれん草を入れていため、塩・ブラックペッパーで味を調える。

(4)(3)の粗熱が取れたら(2)に(3)を合わせて、ゴムベラで混ぜ(1)の型に流し込み、180℃に熱したオーブンで30分焼く。

(5)竹串を指して生地がついてこなければ焼きあがり!

一度、上のレシピの通りに基本のケーク・サレを作って、生地と具材とのバランスを覚えておけば、あとは具材をお好きなものにアレンジ可能だ。中に入れる具材によって種類は無限大に増えていく。中に何を入れてもいいなんて、お好み焼きやカレー、シチューのように、なんだかすごく懐の深い料理なのである。

そして、お酒のおとも用に味を濃くしたければ、塩やブラックペッパー、チーズを増やせばいいし、朝食用に少しあっさりさせたければ、調味料やチーズを少し減らせばいい。味付けも自由自在だ。

何を入れても自由ということで、年始に食べ切れなかった栗きんとんと黒豆、冷凍しておいた生ハムもいれてみた。栗きんとんにチーズと生ハム!?と思うかもしれないが、意外や意外、栗とチーズ、そして豚肉は相性が良いのである。そして、チーズと塩をいれたことで、しっかり塩味のケーキに仕上がっているので、これは「ケーク・シュクレ」ではなく、れっきとした「ケーク・サレ」と言わせてもらおう。

栗きんとんと黒豆のケーク・サレ

【材料(パウンドケーキ型1台分)】

◆生地

薄力粉 130グラム / ベーキングパウダー 5グラム / 粉チーズ 50グラム / 卵 2個 / 牛乳 120cc / オリーブオイル 大さじ2.5 / 塩 少々

◆具材

栗きんとん 200グラム / 黒豆 50グラム / 生ハム 100グラム / 塩 少々

【作り方】

(1)パウンドケーキ型の内側にバターを塗り、薄く小麦粉をはたいておく(分量外)

(2)ボウルにベーキングパウダー、薄力粉、粉チーズを入れてよく混ぜたあと、卵、牛乳、オリーブオイルを入れてさらによく混ぜる。

(3)(2)に具材を入れて合わせて、ゴムベラで混ぜる。

(4)(3)を(1)の型に流し込み、180度に熱したオーブンで40分焼く。竹串を指して生地がついてこなければ焼きあがり!

もしかしたら、「粉チーズ(パルメザンチーズ)をそんなに大量に使うのはもったいない!」という方もいるかもしれない。その場合は、いわゆる「とろけるタイプのチーズ」でも代用可能だ。スライスタイプのものなら2枚くらいを細かくちぎって、シュレッドタイプのものなら80グラムほどをいれるとちょうどよいだろう。

また、ケーク・サレはパウンドケーキ型で焼くのが基本だが、ミニカップに入れて焼くと、持ち寄りパーティーやおもてなしの時にも便利だ。その場合は、時間を少し短めに設定して、様子を見ながら焼こう。カップの大きさにもよるが、だいたい20分くらいで焼きあがるようだ。

さて、ここまで塩には触れずに来たが、やはり私は塩の専門家(ソルトコーディネーター)なので、ケーク・サレに使う塩にも少し触れさせてほしい。具だくさんのレシピだけれど、やっぱり「何を使っても一緒」というわけではないのである。

今回のベースに使ったのは、その美しい海で知られる沖縄県宮古島の海水塩「雪塩」だ。特殊な膜で濃縮した海水を瞬間的に蒸発させるため、通常は分離してしまうにがりが閉じ込められたまま塩になる。一般的な食塩に比べると100グラムあたりのナトリウムの構成比が低く、その分マグネシウムやカルシウムなどのその他のミネラルを多く含む。パウダー状の見た目も特徴的だが、もっとも特徴的なのは実は味で、乳製品のような酸味がある。そのため、乳製品と組み合わせると、チーズ風味を醸し出す。「ケーク・サレ」には牛乳とチーズが入っているので、まさにうってつけの塩だ。

塩は何も溶かすだけではない。こちらのフレーク状の塩は、イギリスのエセックス地方で生産される海水塩「マルドン クリスタルシーソルト」だ。

200年以上の歴史を持つこの塩も、現在ではオズボーン家のみが継承し、生産を続けている。2012年には、英国王室御用達の証「ロイヤルワラント」を授与され、名実ともにイギリス一の塩となった。

フレーク状の少し大きめの結晶に由来するシャクシャクとした食感は、まさにトッピング向き。力強いしょっぱさで、「ケーク・サレ」のもったりした感じを引き締めてくれる。お酒のつまみなど、味を少し濃く感じたい時にもおすすめだ。

前述の通り、小麦粉、卵、ベーキングパウダー、チーズ、牛乳、塩さえあれば、基本の生地はできあがる。あとは、冷蔵庫・冷凍庫の中のちょっと余った肉や野菜を入れていけばいい。今回はご紹介していないが、サーモンなどの魚介類を入れてもかなりおいしいので、あ、昨日の塩ジャケが残っている!という人は、ぜひ試してみてほしい。なにせ、何を入れてもいいのが、家庭料理のよいところなのだから。

(一般社団法人日本ソルトコーディネーター協会代表理事 青山志穂)

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