男が身につけたいダイヤモンド ビジネスに華麗な彩り
宝飾デザイナー、ジェイソン・アラシェベン氏
男にとってダイヤモンドとはどういう対象であるべきか。それは資産であると同時に、ビジネスシーンを華麗に彩る装飾品にもなる存在だ。数多くの男性セレブリティーを顧客に持つ人気宝飾デザイナーのジェイソン・アラシェベン氏が「男たちがダイヤモンドに引かれる理由」を語った。
ジェイソン・オブ・ビバリーヒルズCEO
Jason Arasheben (ジェイソン・アラシェベン)
1976年生まれ。大学で法律を学ぶ傍ら、オリジナルジュエリーの製作を開始。口コミで評判が高まり、セレブリティーのオーダージュエリーを作り始める。2002年にジュエリーブランド、ジェイソン・オブ・ビバリーヒルズを立ち上げた。
ダイヤモンドを身につけることで、
『人とは違う自分』を表現できる。
「人は美しいモノに対して、本能で心が動かされる生き物です。ダイヤモンドは心が一瞬で華やぐ宝石ですし、不動産やアート以外で残された資産のひとつでもあります。新車や家のように、『成功のレベル』を可視化してくれるものともいえますね。ダイヤモンドジュエリーは、日々の努力とその賜物である成功を思いださせ、自信を与えてくれるのです」
しかし、男性が煌(きら)びやかなダイヤモンドジュエリーを身につけることに、多少なりとも抵抗があるのは事実だ。
「確かにダイヤモンドをつける行為が女性的であるとみなされた時期もありました。しかし、ここ10年間で環境はだいぶ変化してきた。特にカジュアルファッションにダイヤモンドジュエリーを合わせるスタイルは、以前よりかなり受け入れられるようになっています」
自分を前進させてくれる「魔石」
ではビジネススタイルに、ダイヤモンドジュエリーを合わせることはできないのだろうか。
「スーツには明確なドレスコードが存在します。だからこそアクセサリーをつけることで、一律化しがちな人々の群れから一歩前に出ることができ、自分らしいスタイルを表現することができるでしょう」
ダイヤモンドをつけることも、新しいビジネスに挑むことも、「変化やチャレンジを怖れない」という点では同じこと。ダイヤモンドは、自分を前進させてくれる魔石なのである。
<Ring>
GRAFF
リングを取り囲むように、バゲットカットの大粒ダイヤモンドをセッティング。シンプルでありながら華がある。WG×Dia。
DAMIANI
サイズが異なるバゲット・ダイヤモンドを豪奢(ごうしゃ)に配置。さらにパヴェ・ダイヤモンドも加えて煌めきを高め、存在感を際立たせた。WG×Dia。
HARRY WINSTON
バゲット・ダイヤモンドをチャネルセットして、リングを繊細に仕上げた。PT×Dia。
<Lapel Pin>
SA BIRTH
アフリカに自生し、聖霊が宿る木として崇(あがめ)られてきたバオバブがモチーフ。ピンクゴールドに木目調の加工を加え、表現力豊かに仕上げる。PG×Dia。
JASON OF BEVERLY HILLS
男性らしい錨(いかり)マークのラペルピン。絡みつく綱の部分にもダイヤモンドを丁寧にセッティングしている。WG×Dia。
MAUBOUSSIN
2004年に発表されて以降、ブランドのアイコンとなった"エトワール(流れ星)"を取り入れたラペルピン。WG×Dia。
<Watch>
PATEK PHILIPPE
ブルーグラデーションのダイヤルに、バゲット・ダイヤモンドのインデックスが映える。手巻き、PTケース、径39.4mm。
HARRY WINSTON
ブランドが得意とするダブルレトログラードのフェイスにダイヤモンドをセット。自動巻き、18KWGケース、径42mm。
HUBLOT
艶消し加工のケースに、上質なブラックダイヤモンドを156個もセッティング。自動巻き、ブラックプレートケース(マイクロブラスト加工)、径42mm。
※記事中の価格は税抜きです。
Text=篠田哲生 Photograph=鈴木泰之
[GOETHE 2018年1月号の記事を再構成]
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
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