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保育所の種類と費用は? 自治体により負担額には大差 都心部では月20万円超の「認証保育所」も

2018/1/20

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 2017年に保育無償化の議論が進み、保育所の費用に注目が集まりました。20年度をめどに認可保育所に通う3歳児以上の子どもは無償とすることになりましたが、認可外の保育所については改めて議論します。そもそも、保育所には一体いくら費用がかかっていて利用者の負担はどれくらいなのでしょうか。

 認可保育所は保育士の配置人数や施設の面積など、国の定める基準を満たし、自治体ごとに認可した保育施設を指します。施設の運営にかかる費用は国や都道府県、市区町村の公費と、利用者の負担によってまかないます。

 子ども1人あたりの保育費用は全年齢平均で月10万円です(17年度、図)。このうち6万8千円を国や自治体の公費で負担。利用者負担の平均は3万2千円です。

 0歳児では保育費用が20万円を超え、公費負担は月17万円に上ります。これとは別に施設整備費などがかかるので、国や自治体の実際の負担額はさらに大きくなります。

 保育費用の中心は保育士の人件費で、低年齢のクラスほどかさみます。保育士1人が受け持てる子どもの数が低年齢ほど制限されているからです。例えば4~5歳児のクラスでは30人受け持てますが、0歳児の場合は3人です。その分、保育士の人数が必要になります。

 利用者の負担額は、保護者の所得に応じて納める住民税(所得割課税額)の階層ごとに各自治体が決めます。国は上限を全年齢で10万円台前半と定めていますが、ほとんどの自治体でこれを大きく下回る保育料を設定しています。生活保護など、所得割課税額がゼロの世帯は無料のケースがほとんどです。

 同じ所得の世帯でも住んでいる自治体によって負担額が大きく異なることがあります。年収約1000万円、所得割課税額32万円の世帯が0歳児を預ける場合、東京都内でも中央区は月3万500円、世田谷区は5万円です。

 大阪市(5万9200円)や福岡市(6万4千円)の負担額は東京都中央区の約2倍です。ファイナンシャルプランナーの八木陽子さんによると「税収の多い都心部では利用者の負担を低く抑えている自治体が多い」そうです。

 認可以外の保育施設を認可外保育所と呼びます。認可外には、都道府県や市区町村が補助金を拠出する施設もあります。東京都は遅くまで働く親の需要に合わせ、開所時間を認可より長い13時間以上とするなど独自基準を満たした施設を「認証保育所」として補助金を出しています。

 認証保育所は民間企業や社団法人などが運営しており、保育料は施設ごとに決まります。月々の上限は8万円で、一般に認可より高額です。

 補助金などを一切受け取らない認可外では保育費用を全額、保育料と施設側負担でまかなうため保育料が高くなりがちです。都心部では月の保育料が20万円を超える施設もあります。

 極めて高額ですが、待機児童の多い自治体では認可保育所に入れず、高額な認可外を利用せざるを得ないケースも少なくありません。保育所の利用を検討する場合はまず、自治体で通える範囲の保育施設や料金を確認してみましょう。

[日本経済新聞朝刊2018年1月13日付]

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