欲しい家電No.1 スティック型掃除機はこう選ぶ
「家事がラクになる」「時間をかけずにキレイになる」etc.の時短家電を選ぶコツは? 注目の「スティック型掃除機」を徹底リサーチしました。
家事ストレスが驚くほど減る! 優秀な生活家電を基本アイテムに
家事の手間を劇的に減らしてくれる生活家電の機能は、年々進化。「スティック型掃除機は、その典型。コードレスで手に取りやすく、楽に持ち上げられる軽さで高所の掃除をこなせるタイプも。掃除機が手軽に使えると、やる気を後押しし、部屋が片づくいい効果が。5~10年でバッテリーか本体自体の交換が必要ですが、元は取れます」(家電コーディネーターの戸井田園子さん)
機能より「使いやすさ」を優先すべし
高機能&多機能な家電はよく見えがち。しかし、その機能が実は必要でないことも。「自分にとっての使いやすさが、家電選びの最優先項目。例えば掃除機は、吸引力が重要とされがちですが、女性なら『軽い』『操作しやすい』『カーテンなど床以外の掃除もこなせる』『ゴミ捨てや充電がしやすい』など、譲れない部分があるはず。そこを大事にして選ぶと確実」(戸井田さん)
大注目のロボット型掃除機とスティック型との併用もおすすめ。「ロボット型は床、隅や床より上はスティック型を」(戸井田さん)
最新機種の買いどきはズバリ「発売の半年後」!
新商品の価格は発売直後が最も高く、だんだん値崩れしていくのが一般的。国内メーカーの場合、年に1度のペースで新製品が出ることが多いため、「最新機種の最初の買いどきは、発売から半年後。発売直後より2~3割はお得です。価格重視なら、半値程度になる発売から1年後が狙いどき。スティック型掃除機は春に新製品の発売が多いので、要チェックです」(戸井田さん)
必要な機能を見極めて「真のコスパ」をアップ
同じジャンルの家電でも価格帯が分かれるのは、主な機能が違うから。価格差を生む機能が自分に必要かジャッジできれば、コスパのよい買い物ができる。スティック型掃除機は5万円を境に、吸引力やヘッドの設計、充電池の持ちなどで差が出る。ただ、「必要最低限の掃除をきっちりできればいいと考えるなら、5万円以下でも十分」(戸井田さん)。
・必要最低限の機能をしっかりこなす
・付属品なども少なめ
□5万円以上:1台で家中の掃除をこなしたい派向け
・ヘッドの作りや充電池などが高性能
・付属品なども豊富
□Check 1 自立する?
「モノをどかしながらやる」など、掃除途中でよく手を止める人には、自立できる掃除機が便利。モーターなど本体が下にあり、重心が低いものを選んで。今回では唯一、エレクトロラックスが当てはまる。一方、モーターなど本体が手元側にあり、重心が高いものは自立しない。ダイソンなど、主流はこの形。
□Check 2 高い所も掃除しやすい?
カーテンやエアコンなど、高い場所もラクに掃除するには、モーターなど本体が手元側にある方が扱いやすい。本体の一部を取り外せば、ハンディ型になるタイプのものも便利。床以外も掃除したいなら、本体の軽さやコンパクトさも大切!
5万円以上のシャープ、東芝、ダイソンは、付け替えヘッドが豊富。隙間や高所など、かゆいところに手が届く。
□Check 3 ゴミ捨てはしやすい?
ためたゴミの量と吸引力は反比例するので、頻繁にゴミ捨てできるかが重要。主流のサイクロン式は、吸った空気を回転させ、遠心力でゴミをカップに分離、こまめに捨てられる。吸ったゴミを直接パックに収める紙パック式は、より清潔。
□Check 4 連続運転できる長さは?
充電バッテリーの性能は、価格に直結。5万円以上では、ダイソンが連続運転時間(標準モードで運転の場合)約40分と際立つ。バッテリーが2個のシャープも、長い運転。5万円以下なら、アイリスオーヤマが約30分と長め。
□Check 5 得意なのはフローリングのみ? カーペットにも向く?
カーペット掃除もするなら、ゴミをかき出す力のある「ブラシ式」のヘッドがいい。ただし、フローリングのみなら「直接吸い込み式」でも十分。さらにダイソンの「ロール式」なら、大小のゴミを同時に吸う、抜群の吸引力でフローリングをピカピカに仕上げることができる。
□Check 6 かけ心地は軽く、ストレスフリー?
操作性に直結するのが「軽さ」。重量は数字より"感じ"が大切。シャープや東芝のように、ヘッドのブラシが回転するモーター付き(自走式)なら前への動きが軽やか。持ち手とヘッドの動きが連動しやすいと、操作が軽くなる。
□Check 7 手入れ&収納のしやすさにも注目!
ヘッドブラシの掃除が楽なのは、エレクトロラックス。掃除機のダストカップやフィルターの手入れは、紙パック式ならパックを捨てるだけ。サイクロン式は手入れが必要だが、ダイソン以外は、ダストカップを丸洗いできて清潔を保てる。フックに掛けて収納できるマキタも便利。
【5万円以下】
マキタ リチウムイオン充電クリーナー CL072DSH
(※1) 1万6000円(希望小売価格)/マキタ
[高所OK][紙パック][フローリング向き][軽い]
電動工具メーカー製。構造が簡素な分、軽く、さっと手に取れて手軽。紙パックか、洗って繰り返し使える付属のダストバッグを使用するか選べる。
サイズ(※2):幅11.3×奥行き14.6×高さ98.4cm 重さ:約1.21kg(本体のみ約0.99kg ※3) 充電時間:30分 連続運転時間(※4):12分 集じん容量:0.5L(ダストバッグ)
アイリスオーヤマ 極細軽量スティッククリーナー KIC-SLDC4
1万9800円(実勢価格)/アイリスオーヤマ
[高所OK][紙パック][フローリング向き][軽い]
軽量で、スリム。ヘッド内部で気流を回転させ、ゴミを吸引。ゴミやほこりを検知し、自動で吸引力を高めるセンサーも搭載。自立収納できるスタンド付き。
サイズ:幅23.6×奥行き16.2×高さ100.3cm 重さ:約1.2kg(本体のみ約0.9kg) 充電時間:約3時間 連続運転時間:30分(自動) 集じん容量:0.3L
エレクトロラックス エルゴラピード・リチウム カラーポップ ZB3103
2万1889円(実勢価格)/エレクトロラックス
[自立][サイクロン][フローリング&カーペット向き][操作性]
「掃除中の体感重量は約500g」とうたうだけあり、床面での操作が軽やかながら、安定感も。ワンタッチでハンディ掃除機になって便利。上位モデルあり。
サイズ:幅27.8×奥行き21.8×高さ111cm 重さ:約2.4kg(ハンディ約1.0kg) 充電時間:約4時間 連続運転時間:約20分 集じん容量:0.5L
【5万円以上】
シャープ ラクティブエア EC-A1RX-N
6万1906円(実勢価格)/シャープ
[高所OK][サイクロン][運転時間長め][フローリング&カーペット向き][軽い]
サイクロン式のなかでも軽く、コンパクト。布団、高所、隙間各専用の多彩なヘッドが付属、高所なども1台でキレイに。バッテリーは着脱式。
サイズ:幅22.2×奥行き22×高さ98cm 重さ:約1.5kg(本体のみ約1.1kg) 充電時間:80分 連続運転時間:全60分(バッテリー1本につき30分) 集じん容量:約0.13L
東芝 トルネオVコードレス VC-CL1400
6万4800円(実勢価格)/東芝ライフスタイル
[高所OK][サイクロン][フローリング&カーペット向き][操作性]
各部分の形状や重さのバランスを日本人女性に合わせて設計。軽い腕振りで掃除できる。吸い込むだけでなく、強風で掃き掃除もこなせるのもユニーク。
サイズ:幅26.6×奥行き22.4×高さ103cm 重さ:約1.9kg(本体のみ約1.4kg) 充電時間:5時間 連続運転時間:20~25分 集じん容量:0.2L
ダイソン V8 fluffy
6万2500円(実勢価格)/ダイソン
[高所OK][サイクロン][運転時間長め][強い集じん力][フローリング向き]
独自のモーターで、繰り返し使っても強い吸引力を保つ。スイッチを押す間のみ、作動。高さがあり、背の高い人に。カーペット用ヘッド付きの上位モデルも。
サイズ:幅25×奥行き22.4×高さ124.4cm 重さ:約2.61kg(本体のみ約1.58kg) 充電時間:5時間 連続運転時間:40分 集じん容量:非公開
※1 「マキタ」は電動工具メーカーのため、家電量販店での商品の取り扱いは基本的にありません。ウェブサイト上のショップ、ホームセンターなどで購入できます。※2 サイズの「高さ」はヘッドから持ち手までの長さを指します。※3 「本体の重さ」とは、ヘッドやノズルを除いた掃除機本体の重量です。※4 「連続運転時間」は、表示のないものは標準モードで運転した場合の目安時間です。
(注)「実勢価格」表記の商品は、オープン価格。掲載の価格は日経ウーマン編集部が2017年11月に都内の量販店で調べた。
この人に聞きました
家電コーディネーター。All About「家電」ガイド。女性ならではのユーザー目線で、最新事情や使い勝手など、家電を分かりやすく解説。雑誌やテレビで活躍中。
(ライター 秋山香織、写真 小野さやか)
[日経ウーマン 2018年1月号の記事を再構成]
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。