見えた大相場 日本株上昇に好条件そろう(武者陵司)武者リサーチ代表

こうしたことから、日本株には大きな転換点が訪れている。日経平均は17年10月に過去最長となる16日連続上昇を記録。約26年ぶりの高値水準に上昇した。さらに18年最初の取引となった4日には741円高の2万3506円となり、1989年12月末につけた最高値(3万8915円)からバブル崩壊後の安値までの下げ幅の半分を回復した。相場格言では「半値戻しは全値戻し」とされ、それに従えば最高値は現実味を帯びつつある。

日経平均は18年に3万円が視野に

アベノミクスによってデフレマインドが和らぎ、投資家は極端なリスク回避・安全志向を改めつつある。前回コラム「日本株、高値への胎動 やがて大資本移動」でも指摘したが、日本でも米国のような株式・投資信託7割、現預金2割という正常な金融資産構成へと戻る大資本移動が起こり、日本株を大きく押し上げるであろう。

筆者は日経平均は2018年に3万円、20年には4万円が視野に入ると考える。すでに日本株の大相場は始まっており、今はその入り口の段階といえる。

もちろん、中国経済の失速懸念や北朝鮮を中心とした地政学リスクなど、株価の様々なダウンサイドリスクは存在する。しかしながら、例えば、中国は投資によって経済成長が維持されている国である。換言すれば、投資を止めれば経済成長も止まり、ただちに危機に陥ってしまう。現実には中国はハイテク分野などで巨額な投資を続けており、心配には及ばないであろう。

いずれにしろ、日本株上昇の好条件はそろっているわけで、悲観的になりすぎると買い損ねることにつながりかねない。筆者は株価のアップサイドリスクについての過小評価こそが一番のリスクだと考える。

武者陵司
武者リサーチ代表。1949年長野県生まれ。73年横浜国立大学経済学部卒業。大和証券入社。企業調査アナリストを担当。大和総研アメリカでチーフアナリスト。97年ドイツ証券入社、調査部長兼チーフストラテジスト、2005年副会長。09年武者リサーチ設立。著書に「超金融緩和の時代」(日本実業出版社)など。
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