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欧州のなまはげ? ブルガリア、伝統息づく仮装の祭典

日経ナショナル ジオグラフィック社

2018/1/17

ナショナルジオグラフィック日本版

フェスティバルに参加するため、ブルガリアのペルニクにやって来た人々。奇抜な衣装や恐ろしい仮面を身につける伝統的な祭りとして、日本の「なまはげ」にもたとえられる(PHOTOGRAPH BY DAN KITWOOD, GETTY)

 毎年1月最後の週末、ブルガリアの工業都市ペルニクではスルヴァ・フェスティバルが開催され、街全体に色があふれ、お祭り気分に包まれる。正式名は「International Festival of Masquerade Games」。バルカン諸国最大級の祭典で、ヨーロッパやアジアから多くの旅行者が訪れる。

 フェスティバルが正式に始まったのは1966年だが、冬に仮装する習慣は古い異教徒の伝統に起源を持つ。2日間にわたってパレードが行われ、参加者たちは凝った衣装と人目を引く仮面を身に着け、街を練り歩く。悪霊を払い、来るべき春に向けて幸運を呼び込むという意味が込められている。

体を揺らし、衣装をフィットさせる。伝統的な衣装は毛皮や羽毛、布でできている(PHOTOGRAPH BY DAN KITWOOD, GETTY)

 典型的な衣装はヤギやヒツジの毛皮でできており、色とりどりの布やビーズ、張り子で装飾されている。仮装コンテストでは、参加者がパレードや野外ステージでパフォーマンスを行い、審査はその衣装で行われる。ちなみに、地域によって異なる仮面は審査の対象外だ。

 クケリと呼ばれる参加者は、伝統的に独身男性が中心だったが、時代とともに女性の参加者も増えている。

開会式でブルガリアの民族舞踊を披露する若いダンサーたち。寒さを避けるため、屋内で待機している(PHOTOGRAPH BY DAN KITWOOD, GETTY)

 2017年の参加者は過去最多を記録。ブルガリアのニュースサイトによれば、男性3900人、女性1300人、子供1200人がクケリとして参加したという。 2015年、スルヴァ・フェスティバルはユネスコの無形文化遺産に指定された。

 次ページで、多彩な衣装に身を包んだ参加者の写真をさらに8点紹介する。

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