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スポーツにIT革命を! 新興企業、強みはスピード感 観客に臨場感あふれる「体験」提供、大企業とコラボも

2018/2/5 日経産業新聞

 2018年はスポーツのビッグイベントが目白押し。2月9日から韓国平昌(ピョンチャン)で冬季五輪が始まるほか、6月にはサッカーのワールドカップ(W杯)がロシアで開かれる。アスリートの活躍に加え、多くの人に競技の魅力を伝える技術「スポーツテック」の進化も見ものだ。欧米勢が主導するこの分野で、アジアや日本のスタートアップ企業が巻き返そうとしている。

■120台の4Kカメラでゴール再現

 17年12月に東京で開かれた「EAFF E―1サッカー選手権2017決勝大会」。会場となった味の素スタジアム(東京都調布市)には、両ゴール側に60台ずつデジタルカメラが設置された。

 フジテレビの中継映像ではこのカメラが大活躍した。従来のテレビカメラでは不可能だった様々な角度から撮影したゴールシーンがスローで再現され、サッカーの醍醐味を視聴者に伝えた。

 常に4K対応の撮影ができるよう改造されたこれらのカメラを提供したのが4DReplay(リプレイ)というスタートアップだ。韓国サムスングループのIT(情報技術)子会社出身の鄭泓洙(ジョン・ホンス)氏が設立。16年秋にスポーツビジネスの本場、米国サンフランシスコに本社を移した。

 E―1選手権の中継では、どの角度で撮影した画像をどう見せるかを事前に5~20パターン程度用意した。ゴールシーンなどに合わせて生成した素材をゴールから7~8秒後に放送できた。

 17年のプロ野球日本シリーズの中継でも採用されており、本塁突入シーンが再現された。韓国では17年に開かれたサッカーU20W杯で使われ、プロ野球のビデオ判定にも使われる予定だ。

 4Dリプレイの申大●(●はさんずいに是、シン・デーシク)副社長は「打撃のスイングチェックなど人材育成用の提案もし、スポーツの楽しみ方や強化方法の幅が広がる。世界各地でパートナーを通じ事業を拡大する」と鼻息は荒い。KDDIやベンチャーキャピタルのグローバル・ブレイン(東京・渋谷)も同社に出資している。

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