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遅咲き女性管理職、50代で戸惑いながらの挑戦

2018/1/9 日本経済新聞 朝刊

熊谷組の山村河奈さん

 50代で初めて管理職に昇進する女性たちが登場している。コツコツと実力を蓄えながらも、女性であるがゆえに昇進・昇格の対象外に置かれてきた。それが女性登用の追い風を受け、主役に躍り出た。戸惑いながら期待に応えようと奮闘する50代遅咲き女性管理職を追ってみた。

 ◇   ◇   ◇

■視野広がり成長できる 千葉銀行成田空港支店副支店長・飯田敏子さん(53)

「大変だけど管理職はなってみるとやりがいもあり、楽しい」と飯田敏子さんは話す

 「本当ですか?」。千葉銀行の飯田敏子さん(53)は2016年6月に管理職昇格を上司に告げられ、思わず聞き返した。1983年に高校を卒業して就職。7つの支店で窓口業務を担ってきた。管理職は想定外。不安が先に立ち、よほど暗い表情をしていたのだろう。上司は「これまでの仕事ぶりが評価されたんだから、少しは喜べよ」と苦笑交じりに諭した。

 就職したときは結婚か出産で退職するつもりだった。幸運にも両親の応援を得て、2人の子どもを育てながら仕事を続けてこられた。社歴は30年を超え、職場で頼られる存在に。折しも会社が女性登用の方針を打ち出し、白羽の矢が立った。「以前は上司に判断を仰げた。今は判断する立場。責任の重さが違う」

 現在は成田空港支店で副支店長を務める。場所柄、外国人や海外に旅立つ直前の日本人が口座を開きに訪れる。なぜ出入国の間際に銀行口座が必要になるのか。不法な取引に悪用される恐れもあり、開設を断ることもある。納得しない来店者には矢面に立ち、説明する。「大変な分、視野が広がり成長もできる」と気を引き締める。

 労務行政研究所(東京・品川)の「昇進・昇格、降格に関する実態調査」(14年)によると課長の標準昇進年齢は40.2歳。50代での管理職昇格はスロー出世だ。今でこそ採用・育成で男女差は縮まり女性が管理職に就きやすくなっているが、彼女たちが入社した当時は違った。年功序列で一定ペースで昇進・昇格できた男性と異なり、仕事で成果を挙げても評価されにくく、管理職は遠い存在だった。

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