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ワイン、蒸留酒… お酒の種類で気分はこれだけ違う!

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日経Gooday(グッデイ) カラダにいいこと、毎日プラス

昔から、笑い上戸、泣き上戸、絡み酒などというように、お酒は飲む人の情動(一時的で急激な感情の動き)に影響を与え、隠された一面を見せてくれるようです。では、お酒の種類によって、そうした情動のパターンは異なるのでしょうか? 今回紹介する論文は、その点を詳しく検証した研究報告です。

アルコールの種類によって感情の動きは異なる?

飲酒は、憂鬱な気分を一時的に晴らし、愉快でくつろいだ気持ちを高め、社交性も高めてくれます。人々はおそらく、気分が前向きになることを期待してお酒を飲みますが、飲む量や頻度が増えると、やがてアルコール依存症になる危険性があります。また、飲酒が攻撃性や抑うつ気分を引き起こすことも知られています。

2014年には飲酒に起因する死亡が、世界の約330万人に発生しました。また、飲酒関連の暴力や反社会的行動などが、周囲や地域の人々に害を及ぼしています。

そこで、英Public Health Wales NHS TrustのKathryn Ashton氏らは、以下のような疑問に対する答えが得られれば、人々の健康と安全を守るために役立つのではないかと考えました。

(1)アルコール飲料の中に、特に攻撃性を上昇させる種類はあるのか

(2)種類の異なる酒類が飲酒者に引き起こす情動に違いがあるのか

(3)飲酒時の情動の現れは、アルコール依存症患者とそうでない人の間で異なるのか

分析対象は、ドラッグとアルコールの使用実態の調査を目的として実施された「Global Drug Survey」に参加した人々から選びました。これは、日本語を含まない、主に欧州の11カ国語で提供された、匿名でのオンライン調査です。2015年11月から2016年1月まで、新聞、雑誌、ソーシャルメディアを通じて参加者が募集されました。

回答者の中から、18~34歳で、過去12カ月間に、ビール、蒸留酒(ウイスキー、ブランデー、ウォッカ、テキーラなど)、赤ワイン、白ワインの4種類の全てを飲んでおり、自宅または外出先ではそれらのうちのいずれか1つを主に飲んでいる、と報告した人々を選びました。さらに、そうした回答を寄せた人が200人を超えていた21の国の居住者に限定して、計2万9836人を分析対象にしました。

感情の急激な変化を経験する人が多いのは蒸留酒

分析の結果、蒸留酒、赤ワイン、白ワイン、ビールは、人々に異なる情動を誘導していました(図1)。

多様な情動が最も多くの人に見られたのは、蒸留酒を飲んだときでした。蒸留酒を飲むと、活力と自信が湧く一方で、気分がすぐれなくなったり、攻撃的になったりする人が多く、攻撃的になる人の割合は、ワインの10倍以上、ビールの4倍以上でした。赤ワインやビールは飲んだ人にくつろいだ気分をもたらしていましたが、疲労を感じるという人が目立ちました。

男女別にみると、女性の方が飲酒時に情動を感じる人の割合が高く(「攻撃的になる」を除く)、年齢別では、若い世代ほど、情動を感じる人の割合が高くなっていました(「疲労を感じる」と「攻撃的になる」を除く)。また、学歴が高い人に比べ低い人のほうが、飲酒時に各種情動を感じる割合が高いことも分かりました。

回答者のアルコール依存の度合い[注1]は、「疲労を感じる」を除いた全ての情動の現れと強力に関係していました。特に、アルコール依存症ではない人々に比べ、依存傾向が高い人ほど、酒類の種類にかかわらず飲酒時に攻撃的になる割合が高く、依存症患者では、その割合は、依存症ではない人の6倍を超えていました。

今回の対象は、住民から無作為に選んだ人ではないため、結果をそのまま一般の人々に当てはめることはできないかもしれません。しかし、得られたデータは、公衆衛生担当者にも、私たち一人一人にも示唆を与えるものといえるでしょう。

論文は、2017年11月20日付のBMJ Open誌電子版に掲載されています[注2]

[注1]  WHOの研究で作成されたアルコール依存症のスクリーニングテスト「AUDIT」(The Alcohol Use Disorders Identification Test)で評価した。

[注2] Ashton K, et al. BMJ Open. 7 (10), e016089. 2017 Nov 20.

大西淳子
 医学ジャーナリスト。筑波大学(第二学群・生物学類・医生物学専攻)卒、同大学大学院博士課程(生物科学研究科・生物物理化学専攻)修了。理学博士。公益財団法人エイズ予防財団のリサーチ・レジデントを経てフリーライター、現在に至る。研究者や医療従事者向けの専門的な記事から、科学や健康に関する一般向けの読み物まで、幅広く執筆。

[日経Gooday 2017年12月20日付記事を再構成]

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