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ワイン、蒸留酒… お酒の種類で気分はこれだけ違う!

日経Gooday

2018/1/18

2万9836人の回答に基づく。数字は、それぞれを飲んだときにそう感じたと答えた人の割合を示す(データ出典:Ashton K, et al. BMJ Open. 7 (10), e016089. 2017 Nov 20.)

多様な情動が最も多くの人に見られたのは、蒸留酒を飲んだときでした。蒸留酒を飲むと、活力と自信が湧く一方で、気分がすぐれなくなったり、攻撃的になったりする人が多く、攻撃的になる人の割合は、ワインの10倍以上、ビールの4倍以上でした。赤ワインやビールは飲んだ人にくつろいだ気分をもたらしていましたが、疲労を感じるという人が目立ちました。

男女別にみると、女性の方が飲酒時に情動を感じる人の割合が高く(「攻撃的になる」を除く)、年齢別では、若い世代ほど、情動を感じる人の割合が高くなっていました(「疲労を感じる」と「攻撃的になる」を除く)。また、学歴が高い人に比べ低い人のほうが、飲酒時に各種情動を感じる割合が高いことも分かりました。

回答者のアルコール依存の度合い[注1]は、「疲労を感じる」を除いた全ての情動の現れと強力に関係していました。特に、アルコール依存症ではない人々に比べ、依存傾向が高い人ほど、酒類の種類にかかわらず飲酒時に攻撃的になる割合が高く、依存症患者では、その割合は、依存症ではない人の6倍を超えていました。

今回の対象は、住民から無作為に選んだ人ではないため、結果をそのまま一般の人々に当てはめることはできないかもしれません。しかし、得られたデータは、公衆衛生担当者にも、私たち一人一人にも示唆を与えるものといえるでしょう。

論文は、2017年11月20日付のBMJ Open誌電子版に掲載されています[注2]

[注1]  WHOの研究で作成されたアルコール依存症のスクリーニングテスト「AUDIT」(The Alcohol Use Disorders Identification Test)で評価した。

[注2] Ashton K, et al. BMJ Open. 7 (10), e016089. 2017 Nov 20.

大西淳子
医学ジャーナリスト。筑波大学(第二学群・生物学類・医生物学専攻)卒、同大学大学院博士課程(生物科学研究科・生物物理化学専攻)修了。理学博士。公益財団法人エイズ予防財団のリサーチ・レジデントを経てフリーライター、現在に至る。研究者や医療従事者向けの専門的な記事から、科学や健康に関する一般向けの読み物まで、幅広く執筆。

[日経Gooday 2017年12月20日付記事を再構成]

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