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「豪華すぎる駅弁店」が東京駅に 高級肉の三段重ねも

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NIKKEI STYLE

駅構内にある「駅弁屋 祭」だけでも約200種類の弁当がひしめき、「駅弁の戦場」といわれる東京駅。同じくエキナカにある商業施設「京葉ストリート」に2017年12月13日、「地方生産者とお客さまをつなぐ」ことをテーマにした駅弁やおむすびを提供する3店舗が新たにオープンした(うち1店はリニューアル)。

京葉ストリートを運営するJR東日本リテールネットは「見ていて飽きず、食べてみたくなる。『さすが東京駅』といわれるような弁当を提供して、地方生産者の思いを東京駅から全国に届けていきたい」と抱負を語る。「さすが東京駅」と感心されるような駅弁とは、どんな弁当なのだろうか。リニューアルオープンの「おむすび 百千(ももち)」以外のニューオープン2店の駅弁を実際に食べてみた。

肉が多すぎて、ご飯が足りなくなる

ニューオープンのうち1店は、牛肉卸売業・飲食業の門崎(岩手県一関市)が展開する飲食店「格之進(かくのしん)」初の駅弁専売店舗となる「格之進TSB(ティー・エス・ビー)」。熟成肉の仕掛け人と呼ばれる同社代表取締役の千葉祐士氏がプロデュースした4種類の弁当は、いずれも牛肉ずくめだ。

実は格之進のネットショップなどで人気なのが冷凍ハンバーグ。ハンバーグは一般的に肉を成形した際に出た余りを使うことが多いが、格之進ではハンバーグのためだけに選んだ牛肉と豚肉を使っている。さらに、味付けに三陸野田産の天然塩「のだ塩」、黒メダカが生息する清らかな水で栽培した「神崎めだか米」、酒用麹(こうじ)菌「黎明平泉」と、全て岩手県産の素材で作った自家製塩麹(こうじ)を使用し、うまみを引き出しているという。筆者も何度か注文したことがあるが、焼きたてにナイフを入れると肉汁が噴出する、専門店レベルのハンバーグだ。しかし駅弁のおかずとして冷めた状態だとどうなのか、一抹の不安があった。

格之進TSBの「段違いハンバーグ」(1404円)は、ソースがかかったハンバーグ、熟成肉特製そぼろ付きごはんという非常にシンプルな弁当。

ハンバーグは洋食店で出てくるようなサイズと厚みで、口に入れると軟らかくほどけ、肉汁があふれ出す。焼きたてよりも締まってはいるが、一般的な弁当に入っている硬めのハンバーグとはまるで違う食感だ。

最も高額な「段違い肉膳」(2929円)は三段構成で、一段目が厚みのあるカルビ肉の「熟成肉焼肉丼」(特製カルビ黒こしょうソース)、二段目が煮込んだ薄切り肉がたっぷりのった「黒酢煮込み熟成肉丼」、三段目が「熟成肉特製そぼろ丼」。どの段もご飯が見えないくらい肉が山盛りだが、それぞれの味わいが異なるのでまったく食べ飽きない。特に熟成肉焼肉丼の肉の厚さ、ジューシーさは、まるでステーキを食べているようだった。

また、「肉万両」(2160円)は、5つに仕切られた細長い容器に格之進ハンバーグ、熟成肉特製そぼろご飯、パプリカと角切り熟成肉、黒酢煮込み熟成肉が入っている。こちらも肉の形状と味付けを変えているので飽きることはないが、あまりに肉が多い。おかずが少なくてご飯が残る駅弁と比べればぜいたくすぎる不満だが、「もう少しご飯があったらバランスがいいのに」と思った。

口に入れた瞬間にとろける卵焼き

ニューオープンのもう1店は、「塚田農場OBENTO&DELI(オベントウアンドデリ)」の新業態「TSUKADA FARM TOKYO(ツカダ ファーム トーキョー)」。ほとんどの弁当が1000円以上という価格で、駅弁としてはやや強気の価格設定にも思える。だが、最も高額な「生産者と一緒に作った幕の内弁当」(1580円)はオープン当日に用意した50個があっという間に完売したという。

ツカダ ファーム トーキョーは「塚田農場」「やきとりスタンダード」などを展開しているエー・ピーカンパニーの子会社、塚田農場プラスが運営。同社は2015年にエキュート品川サウス、2016年にエキュート上野に弁当専門店を出店している。だが、どちらの店舗も平均価格帯は800~900円。平均価格帯が1000円以上のツカダ ファーム トーキョーは「既存の弁当専門店の高級バージョン」(塚田農場プラス代表取締役の森尾太一氏)だという。

「生産者と一緒に作った幕ノ内弁当」(1580円)に使われている焼きジャケは、一見普通。だが食べてみると高級和食店のようなしっとり感とうまみがある。宮城県女川町のブランド鮭(サケ)「銀王」を国際的にも高い評価を得ている日本酒「九平次」の酒かすに2日間漬け込んでいるという。弁当らしからぬシャキシャキの歯ごたえが楽しい「加藤えのきのトマトソース」には、宮崎県で「えのき王子」と呼ばれている専門農家のエノキを使用。全てのおかずに「伝説の」とつけたいような地方の食材が使われている。

その食材の味を引き出しているのが、「極限まで手間をかけたものをどれだけ大量に作れるかにチャレンジした」(森尾氏)という調理法。それを象徴しているのが、「塚だま玉子焼き」だ。駅弁の卵焼きといえば崩れにくいよう、硬めに仕上げているのが普通だが、「塚だま玉子焼き」は形を保ちながらも口に入れた瞬間にとろける軟らかさ。塚田農場のオリジナル卵「塚だま」を使用し、職人が1本ずつ焼いているそうだ。焼くのに時間がかかるうえ、1本で3食分にしかならないため、この卵焼きを使った弁当2品は1日各50食の提供が限界だという。

弁当で地方創生を目指す

どの弁当も「ここまでやるのか」と思うほどの凝りよう。塚田農場プラスの森尾氏は、「居酒屋で培った生産者直結仕入れのノウハウを生かし、中食で生産者をバックアップしていきたい」と、生産者を強調した弁当をそろえた理由を語る。また、門崎の千葉氏は「安く仕入れて安く売るスタイルが浸透しすぎて生産者は疲弊しているし、農業従事者の高齢化も進んでいる。生産者の顔が見える弁当を通じて、地方創生を目指したい」と意気込む。

千葉氏の「東京駅は食発信の最高のステージ。この弁当に食の未来がつながっている」という言葉が心に残った。

(ライター 桑原恵美子)

[日経トレンディネット 2017年12月21日付の記事を再構成]

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