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東京建物などが目黒駅前で再開発したタワーマンション

東京建物などが目黒駅前で再開発したタワーマンション

「億ション」と呼ばれる販売価格が1億円以上の高額マンションの需要が高まっている。不動産経済研究所によると、2017年11月の首都圏のマンション平均価格は1戸当たり5551万円と前年同月に比べて7.6%上昇した。これはバブル期並みの水準だ。特に億ションの販売は好調で、05年には首都圏マンション全体の1%に満たなかったが、現在は約5%に達する。今、誰が億ションを買っているのか。アジア系の資産家が購入しているとの説もあるが、実際はどんなキャリアの人が購入者なのか。

住んでいるが、半分は投資の気持ち

「東京都心の物件なら、買っても損はしないだろうと判断しました。あくまで実際に住む物件ですが、半分は投資的な意味合いもあります。いわゆる『半実半投』ですかね」。外資系金融機関に勤め、17年に東京都港区にある1億円強のマンションを購入したAさんはこう打ち明ける。

Aさんは1990年に大学を卒業して国内の大手証券会社に入った「バブル入社組」だが、外資系金融機関に転職して頭角を現し、現在の年収は2千万円を下らないという。

「再びリーマン・ショック級のことが起きれば、年収なんてアッという間に下がるし、現在の地位も保証されません。資産を現預金や株で保有するよりも、都心の高品質のマンションの方が価値は安定的に担保されると考えました。東京五輪がある2020年以降の不動産動向とかは、全然予測できませんけどね」と話す。

大学時代の同級生や証券会社の同期組で、都心の億ションに暮らしているという話は「ほとんど聞きませんね」とAさん。「バブル入社組は苦労していますから。僕の場合は、20代で米国のビジネススクールに留学させてもらえたのが奏功しました。マンションの隣人がどんな人かは知りませんが、オーナー経営者の方が多いのではないでしょうか。シンガポールの中国系資産家が購入したという噂は耳にしましたが、実際に外国人の方を目にしたことはないですね」という。

目黒駅前のタワーマンション、4カ月で完売

このAさんも購入を検討したという大規模なタワーマンションが17年末、品川区のJR山手線目黒駅前に完成した。東京建物などが大規模再開発の一環で建設・販売した「ブリリアタワーズ目黒」は、分譲住戸661戸の半数超が1億円以上の物件だ。15年7月の発売から約4カ月で完売となり、話題になった。

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