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サラダチキン ブレイクのきっかけは「皮なし」の英断

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今やコンビニやスーパーなど、どこでも手に入る「サラダチキン」。そもそも、サラダチキンはどのようにして生まれたのか。サラダチキンの元祖といわれるメーカー「アマタケ」(岩手県大船渡市)に、開発秘話や「元祖から見たサラダチキンの変化」について話を聞いた。

売れ残りがちな「むね肉」のために開発

今ではどのコンビニでも必ず見かけるサラダチキンだが、その原型が誕生したのは今から20年ほど前。鶏肉の生産・加工を手がけるアマタケが、むね肉の販路を開拓するために開発した商品のひとつだった。今でこそ「脂肪分が少ないのでヘルシー」と人気の鶏むね肉だが、「日本では長い間、業界のお荷物的存在だった」とアマタケ戦略事業本部の佐藤優本部長は話す。

昔からむね肉が好まれていた欧米と違い、つい最近まで日本ではジューシーなもも肉の人気が圧倒的に高かった。パサパサした食感のむね肉は敬遠され、売れ残りがちだったという。一羽の鶏にはほぼ同量のむね肉ともも肉がある。むね肉を売るための苦肉の策として生まれたのが、調理なしですぐ食べられるサラダチキンだった。

アマタケは、鶏肉の生産や販売を行うかたわら、30年ほど前からスーパーの精肉売り場に卸す加工品の製造・販売にも力を入れ始めた。あるカフェチェーンのサンドイッチ用具材としてパンに合うハーブ風味の鶏むね肉加工品を開発したことが、サラダチキン誕生のきっかけだったという。2001年には業務用に卸していた加工品を個包装にし、「サラダチキン」と命名してスーパーでの取り扱いを開始した。

健康志向の高まりに「皮なし」がはまる

サラダチキンが登場する以前から、バンバンジー用の蒸し鶏やローストチキンなどは市場にあった。だが、味にバリエーションがあって飽きにくく、調理せずにすぐに食べられることから、サラダチキンが支持されるようになった。

また、スーパーの売り場構成の変化も、サラダチキンの人気を後押しした。サラダチキンは当初、その名のとおりサラダの具材として売られていた。サラダはどちらかというと夏のメニューなので秋冬になると売り場が縮小されていたが、ヘルシーな食材を求める人が増えたことからサラダ用商品が年間を通して店頭で扱われるようになった。そのため、サラダチキンをカット野菜などといっしょに並べて売る店舗も増えてきたという。「精肉売り場、総菜売り場、サラダコーナーと、1店舗で3カ所に置かれるパターンも見られるようになった」と佐藤本部長は話す。

14年には、さらなる健康志向の高まりに応えるべく、それまで皮付きで販売していたサラダチキンの皮を取るという改良を行った。これによって従来品より約40%もカロリーをカットできたが、「精肉業界では『鶏肉の皮を取り除くとおいしさが失われる』という思い込みがあったので、皮なしの商品を展開するのは勇気が必要だった」と佐藤本部長は話す。同社にとって大きな賭けだったというが、これをきっかけにサラダチキンが大ブレイクしたという。

サラダ以外のアレンジで需要増に期待

発売以来、同社のサラダチキンはスーパーの精肉売り場に生の鶏肉と一緒に卸す形が定着していた。だが13年にセブンイレブンが参入したことでサラダチキンの認知度がアップ。販路がぐっと広がった。また、16年から17年にかけて多くのコンビニからオファーがあり、16年8月にはローソンでの取り扱いを開始した。

同社マーケティング課の巴由紀子課長は、16年から同社コールセンターに男性からの問い合わせが増えた、と話す。また、同社オンラインショップでも20~30個まとめ買いする男性ユーザーが多いという。「オンラインショップのユーザーの男性比率が特に高いわけではないが、男性ユーザーは購入単価が高い傾向ははっきりとある」(巴課長)

体を鍛えている男性の間でサラダチキン人気が高まっていることについて同社が実感したのが、17年に開催された健康食品の展示会に出展したときだという。サラダチキンのブースへの反響が大きいだけでなく、まるでバナナを食べるように、サラダチキンを開封してそのまま食べている男性を多く見かけて驚いたと佐藤本部長は話す。「最近の中高校生は、部活の帰りにおにぎりではなくサラダチキンを食べているという話も耳にした。また、スーパーで、近くのジムに通っているらしい体格のいい男性が10個くらいまとめ買いをする光景も実際に目にした」(佐藤本部長)。

さらに、佐藤本部長は、サラダチキンの調理方法にも変化が起こっているのではないかと指摘する。レシピサイト上で、サラダチキンの上にチーズをのせて焼くなどのアレンジを見かけたというのだ。ハムやチャーシューのように、手軽に使える食材のひとつになりつつあるということだろうか。「サラダ以外の料理にも幅広く使ってもらえるようになることで、さらにサラダチキンの需要が高まる。伸びしろはまだまだあると感じている」(佐藤本部長)

(ライター 桑原恵美子)

[日経トレンディネット 2017年11月24日付の記事を再構成]

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