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津田大介が試した スマートスピーカー3機種の会話力

2018/1/11

Amazon EchoはFire TVと連動してネット動画を操作できるが、日本での対応はこれからだ。

Google HomeとAmazon Echoはどちらも、スマートリモコンと呼ばれるBluetooth対応のリモコンに対応している。例えば「Nature Remo」にはハブ機能が付いていて、そこにGoogle HomeやAmazon Echoをつなげて赤外線を出せるようになる。

Clova WAVEは3機種の中で唯一、標準で赤外線通信が可能で、「クローバ、テレビをつけて(消して)」と話せばテレビの操作や照明のオン・オフができる。日本製や韓国製などの家電を強く意識しているようだ。

今後、外部の機器やサービスと連携するためのソフトウエア(GoogleアシスタントではAction、AlexaではSkillと呼ばれる)が充実し、IoT家電やスマート家電が増えるに従い、どの機種もますます便利になっていくはずだ。

■「答え」はアカウント情報とひもづく

スマートスピーカーの回答は、Google HomeならGoogleアカウント、Amazon EchoならAmazon.co.jpのアカウント、Clova WAVEならLINEのアカウント情報とそれぞれひもづく。ちなみに、Amazon Echoに「音楽をかけて」と話しかけたら広瀬香美の「ロマンスの神様」を再生したのは、機器のセットアップを手伝ってくれたスタッフS君の趣味だ。

だからセットアップするときも手間がかからずにいいのだが、スマートスピーカーには便利さと表裏一体のプライバシーという問題がある。リアルなアカウント情報にひもづいたスピーカーが、いつ話しかけられてもいいように室内の音を聞いているわけだ。開発元のIT企業は、どんな情報を収集しているのかをわかりやすく開示すべきだと思う。

また、ネットの接続することが前提の機器だけに、ファームウエアを常にアップデートするなど、注意しておく必要がある。

■Google Homeの名回答に爆笑

3台を並べてみた。それぞれの大きさがイメージできるのではないか。こうやって並べて使っているとスピーカー同士が会話し始めることもあった

そういうネガティブな面はあるとしても、新しいもの好きの人には十分おすすめできる。朝起きて顔を洗いながらニュースを聞いたり天気予報を調べたりと、ライフスタイルのなかに溶け込むガジェットだ。

今回3機種をまとめて使ってみて一番便利だなと感じたのは、目覚ましをかけて電気を消すという一連の作業が声でできてしまうことだった。ベッドルームで使ったら本当に便利だと思う。だから僕個人としては、対応する家電が出そろうまで待って、第2世代、第3世代を購入してもいいかなと感じる。また、ソニーの「LF-S50G」、JBL「JBL LINK 10」「JBL LINK 20」、オンキヨー「G3(VC-GX30)」「P3(VC-PX30)」など、オーディオメーカーからもスマートスピーカーが登場し始めている。その動向もウオッチしておくつもりだ。

最後に、Google Homeが返してきた名回答を紹介しよう。

津田「OK、グーグル、冗談を言って」
Google Home「こんなのはどうでしょう。焼鳥屋さんはどんな写真が得意でしょう。……地鶏(自撮り)です」

日本語の音声認識技術に関して、現段階ではGoogleが優れていることの証しだと思うのだが。

津田大介
ジャーナリスト/メディア・アクティビスト。「ポリタス」編集長。1973年東京都生まれ。メディア、ジャーナリズム、IT・ネットサービス、コンテンツビジネス、著作権問題などを専門分野に執筆活動を行う。主な著書に「ウェブで政治を動かす!」(朝日新書)、「動員の革命」(中公新書ラクレ)、「情報の呼吸法」(朝日出版社)、「Twitter社会論」(洋泉社新書)、「未来型サバイバル音楽論」(中公新書ラクレ)ほか。2011年9月より週刊有料メールマガジン「メディアの現場」を配信中。

(編集協力 島田恵寿=コンテクスト、写真 渡辺慎一郎)

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