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カリスマの直言

ビットコイン 「バブル崩壊」はまだ早いが(藤田勉) 一橋大学大学院特任教授

2018/1/8

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「ビットコインは市場全体での存在感が高まっている」

 2018年、仮想通貨のビットコインはますます注目されるだろう。市場全体での存在感が高まっており、17年は一本調子で上昇してきた相場が12月後半に大きく崩れ、関連企業の株価は一時急落した。そこで、今後のビットコイン相場と株式への影響を展望する。

 17年は「仮想通貨元年」と位置づけられる年だった。ビットコインの価格は年初来で一時20倍に上昇した。前回のコラム「バブルは姿を変える 『今回は違う』のワナ」でも説明したが、あらゆるバブルは、それをけん引する主役がある。バブル発生の条件の一つは、そのテーマが難解すぎて、一般投資家が容易に理解できないことである。そのため、そのテーマが過大評価されやすく、相場は過度に上昇するのである。

 例えば、2000年代の米国住宅バブルでは「CDO(債務担保証券)」や「RMBS(住宅ローン担保証券)」といった聞き慣れない金融商品が登場した。いずれもサブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)を組み込んだ代表的な証券化商品で、バブルの生成と崩壊に大きくかかわった。

■仮想通貨は専門用語が多く、バブルの条件

 ビットコインなどの仮想通貨も「マイニング(仮想通貨の採掘)」、「ハッシュレート(採掘速度)」、「ハードフォーク(報道では通貨分裂という表記が多いが、ここでは通貨分岐とする)」など専門用語が多い。このため、一般には理解することが難しく、バブル発生の条件を備えている。

 相場上昇が続くとみるのには、他にも理由がある。ビットコインの取引は現在、個人投資家が参加者の大半を占めるが、今後は機関投資家の本格参入が予想される。その理由として、第1に既存の主要取引所で先物取引が始まり、価格変動リスクに対応することが可能になりつつある。第2に投資信託などの投資商品が組成され始めたことである。第3に通貨分岐(ビットコインキャッシュなど)による銘柄の多様化がある。

 特に、第3が重要である。1年前には仮想通貨のほとんどをビットコインが占めていたが、分岐により種類が多くなった。これにより、仮想通貨間の競争が激しくなり、送金などの利便性が向上している。結果として、仮想通貨全体が急ピッチで進化しつつある。

 一方で、市場ではバブル崩壊への警戒感も出ている。17年12月後半のビットコイン相場急落時には東京株式市場でも、マイニングや仮想通貨取引所の運営などを手掛ける関連企業の株価が総崩れとなった。海外株市場でも米国や中国の関連企業の株価が急落した。

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