■ポケットチーフとハンカチ

フォーマル色が強い場合は「スリーピークス」
厳格でないなら、ふわっとした「パフト」

チーフはシルクか麻の白
ポケットチーフはシルクか上質な麻で、色は白。挿し方は、フォーマル色が強い場合は「スリーピークス」と呼ばれる角が3つ立つように折られた挿し方。それほど厳格でないなら、ふわっと丸く挿したような「パフト」がお薦めです。
ただし、それほどフォーマルが強くなければ、柄のシルクチーフも良いアクセントとして使えます。

ハンカチは2枚?
ハンカチは白い薄手のコットンを用意しておくのをお勧めします。よく昔から「紳士はハンカチを2枚持たなければいけない」といわれています。1枚は自分が使い、もう1枚はいつ何時女性がハンカチを必要としてもいいように、という騎士道的心得です。

■コート

お薦めはチェスターフィールド
寒い季節しか必要ありませんが、パーティーなどは冬場に多いもの。そんなとき意外と「揃えるのを忘れていた」というのがコートです。ステンカラーやトレンチコートはフォーマルやドレスアップのときには似合いません。せっかくのタキシードをムダにしないためにも、「チェスターフィールドコート(スーツジャケットのようなデザインで裾の長いコート)」をお薦めします。形はシングルで比翼仕立てのものが最適です。

◇   ◇   ◇

タキシードは普通のスーツに比べて仕立てに時間がかかります。思い立ったら早めに手に入れる計画を立ててください。色々な方のケースを見ていると、服自体も大事ですが、靴や小物選びに意外と手間がかかるので、先に小物についてある程度、目星をつけておいたほうがいいでしょう。

「活躍するビジネスマン」であり「成熟した大人」である方なら、これからますますビジネスや社交でフォーマルなシーンに関わることが多くなることでしょう。装いは、そうした場面に自信を持って臨むための第一歩。ぜひ、そろそろ自分の一着を考えていただきたいと思います。臆せず自分に合ったものに手を通せば、すでに「タキシードが似合う人」です。

撮影協力:Fianco

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丸山ゆ利絵
 ホテル西洋銀座やアークヒルズクラブなどを経て2010年、経営者などに「ふさわしい存在感」の演出方法を助言するコンサルティング会社、アテインメンツ(大阪市)を設立、代表に就任。15年、ビジネスマンに正しいスーツの着方を指南する「スーツ塾」を開講。 著書に「『一流の存在感』がある人の振る舞いのルール」(日本実業出版社)など。

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