タキシードをそろそろ一着 大人の準礼装をさらりとプレゼンスコンサルタント 丸山ゆ利絵

洋装での夜の第一礼装(正礼装)は「燕尾服(えんびふく、テールコート)」であり、その次となるのが準礼装の「タキシード」になります。(ちなみに、午前中から昼間にかけての第一礼装は「モーニング」、その次は「ディレクターズスーツ」です)

■一着あれば安心

昼と夜をしっかり分けるのがフォーマルウエアのルールでもあるのです。ですから、ごく一部の例外を除いては、昼間にタキシードを着ることはありません。夜の服なのです。

燕尾服は文字通り後ろに燕(つばめ)の尾のように布を垂らした上着を着ます。さすがに頻繁に着るものではなく、着用は非常に格が高い場面や伝統的な機会に限られます。その点、「燕の尾」を切り取ったタキシードは着やすいため、割と広い場面をカバーします。ですから、着慣れておくと、ほとんどの夜の場面はバッチリ、というわけです。(ただし、タキシード誕生の由来は諸説あります)

ですから、海外への出張などで取引先とのパーティーがあるかもしれない、何かの催しに招待されるかもしれない、というときは一着あれば安心です。

以前、「明暗分けるスーツの着こなし 5つのポイントで決める」でもお話ししましたが、スーツはもともと着る人を「できる男」に見せるように出来上がった衣装です。タキシードもしかり、基本さえ押さえておけば「きちんとした、グレードの高い男性」に見せてくれます。

■まずは欲張らず、基本通りに

ポイントは普通のスーツとほぼ同じです。中でもやはり最も大切なのは「サイズ感」です。肩や身幅、シャツの首回りやパンツ丈など、サイズがフィットしていれば「借り着」や「制服」にはなりません。「そろそろ一着自分のものを」とお勧めするのも、ご自身にフィットするものを手に入れていただきたいからです。

サイズをフィットさせるには既製品をお直しする方法とオーダーする方法があります。タキシードは普通のオーダースーツよりも高めの価格となりますが、これから活躍する人、活躍中の人なら必ず良い投資となります。

デザインや合わせる小物などは、最初は欲張らずに基本通りのものにすることをお勧めします。若い人ですと、いろいろアレンジを加えている人も見かけますが、ビジネスマンとして上質な装いを手に入れたいなら、スタンダードに着こなすほうが信頼度は増しますし、逆に格好いいはずです。しかも、あまりアレンジしてしまうと、肝心なフォーマルな場では通用しないものになってしまう恐れがあります。

まずスタンダード、慣れたらアレンジを加えていく、としたほうがいいでしょう。

撮影協力:Fianco

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丸山ゆ利絵
ホテル西洋銀座やアークヒルズクラブなどを経て2010年、経営者などに「ふさわしい存在感」の演出方法を助言するコンサルティング会社、アテインメンツ(大阪市)を設立、代表に就任。15年、ビジネスマンに正しいスーツの着方を指南する「スーツ塾」を開講。 著書に「『一流の存在感』がある人の振る舞いのルール」(日本実業出版社)など。

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