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英文メール・チャットの妙技

広がるギグ・エコノミー 対応力を示す英文メール術 日本人が知らない、外国人上司/同僚も悩んでいること(5)

2018/1/9

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働き方の変化は英語を使う局面にも変化をもたらしています。ビジネスライティングのプロ、ポール・ビソネット氏が注目するのは、その場限りの単発の仕事の増加。そんなときは共通の理解を前提にしたあうんの呼吸は通用しません。そこで求められるのは、新しい状況に対応できる柔軟性や順応性。こうした力を示せる英語の表現を覚えておきましょう。

◇  ◇  ◇

ここ数年、ギグ・エコノミー(単発で受注する雇用形態による経済)がトレンドになり、短期雇用やフリーランスで働く人の市場が拡大しています。ウーバーやイーツなどのデリバリービジネス、民泊のエアビーアンドビーなどが人気で、こうしたギグ・エコノミーに従事する人が急速に増えています。

Gigとは、もともとミュージシャンの単発ライブなどを意味し、それが転用されて「単発の仕事」という意味で使われるようになったようです。

ギグ・エコノミーで働くことの魅力とは何か――多様な選択と自由。ただし自由にはコストを伴います。短期間契約による不安定さ、そして賃金の低さ(同業者間での格差)が挙げられます。こうした中で成功を収めるには、新しい環境へ瞬時に対応できること、突然の困難や問題に対して適切に対処できること、上司や監督者に友好的かつ協力的でいることの柔軟性が求められます。

ギグ・エコノミーにおいて興味深いもうひとつ側面は、こうした新しい働き方に対して関心のある世代が、ベビー・ブーマー(第二次大戦の終結直後に、復員兵の帰還に伴って出生率が上昇した時期に生まれた世代)がミレニアル以降の世代を上回っていることです。働き方の多様化により可能性も増えた分、世代にかかわらず柔軟性が求められているようです。

世界中で人が行き交い、多文化な現代環境において、企業規模にかかわらず、新しい環境への順応性、問題の処理能力、チームメンバーとの協調性といった力を発揮できるメール・チャット文例を見てみましょう。

(1)順応性の高さを見せる

積極的かつ協力的な態度で、柔軟性をアピールします。

I understand your new way of doing things and I'll make all necessary changes. (新しいやり方を了解しましたので、必要な変更をすべて行います。)

Thanks for the new Policy statement. We'll change the publicity materials to reflect it right away. (新しいポリシーステートメントをお送りいただき、ありがとうございます。この内容を反映するため、すぐに、PR資料を変更いたします。)

(2)突発的な問題への対応力を見せる

ヒステリックにならず、冷静に問題に対処する姿勢を示します。

We expected to get them yesterday but we'll have to wait a little, it seems. (昨日受け取る予定でしたが、もう少し待たないといけないようですね。)

We were supposed to get the documents you asked for last week, but we're working with ABC to get them to you asap. (先週○○(上司)さんから依頼された文書をABC社から入手するはずでしたが、(まだなので)、早急な対応を促しているところです。)

(3)相手に対する協調性を見せる

相手(上司)が不満に思うときにこそ、協調性を発揮します。

・私たちが顧客に送ったアイテムが間違っていたと、上司に指摘された。

I'm sorry about that problem. I'll correct that shipment right away and find out what went wrong. (その問題について申し訳ありません。直ちに出荷分を訂正し、問題の原因を究明します。)

・なぜ同じアイテムについて2つの違う値段があるのかと、上司から尋ねられた。

Yes, you're right, the price on the website is different from what I wrote. The web price is for ten samples or more. I'll make that more clear. (はい、そのとおりです。ウェブにある値段は、私が書いたものとは違います。ウェブの値段は10個以上のサンプルの価格です。今後はもっと分かりやすくします。)

ポール・ビソネット
ピー・ビー・ライティングセンター代表取締役、日経ビジネススクール講師。1975年に来日以来、200社以上の大手日本企業にて、ビジネスライティングおよびテクニカルライティングを指導。

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