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五輪施設に「プレハブ工法」 少ない人手で素早く作業 工場で生産して現場で組み立て、コストはやや割高に

2018/1/15 日本経済新聞 夕刊

日本コンクリート工業の川島工場女方製作所の敷地内には、出荷待ちのコンクリート製品がならぶ(茨城県筑西市)

 作業員の不足が深刻な建設土木業界で、工場で生産した製品を現場で組み立てる「プレハブ式」が広がっている。2020年の東京五輪・パラリンピック開催を控え、競技施設などの整備を急ピッチで進める必要があるためだ。プレハブ式はコストが比較的高い一方で、少ない作業員で速く作業を進められる利点があり、各社は受注を伸ばしている。

 東京五輪で使う競泳施設やカヌー会場の基礎部分は、プレハブ式で建設している。日本コンクリート工業は、建築物を支える円柱形のくいを工場で製造し、納入している。従来は現地で地中に穴を開けてコンクリートを流し込み、くいにするのが一般的だった。同社の基礎事業の売上高は17年4~9月期に前年同期比で6割増えた。

 首都高速道路「横浜環状北西線」の整備も受注。地下トンネルの内壁部分をあらかじめ工場で生産し、現場に輸送している。今井昭一取締役常務執行役員は「現場で使うコンクリート製品を生産する工場は16年夏からフル稼働が続く」と話す。

 日本ヒュームは、一部をプレハブ方式で建設中の東京外かく環状道路(外環道)向けの製品を供給している。外環道の避難通路を造るためのコンクリート製品を工場で生産し、建設現場に輸送している。

 大阪府高槻市のゲリラ豪雨対策でも、地下に水をためる遊水地建設でプレハブ式を採用。ゼニス羽田ホールディングスは、工場で生産したコンクリート製の柱や壁などを納入した。

 工場で造ったものを作業現場で組み立てる方式は「プレキャスト工法」と呼ばれ、プレハブ住宅の造り方と似ている。セメント協会によると、セメントの販売量全体に占めるプレキャスト工法向けコンクリート製品の割合は、右肩上がりで高まっている。

[日本経済新聞夕刊2017年12月26日付]

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