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もうかる家計のつくり方

子どもの教育費を祖父母が負担 三世代同居の「矛盾」 家計再生コンサルタント 横山光昭

2017/12/27

PIXTA

パート社員のMさん(49)は自営業の夫(53)と高校3年生の長男、双子の高1の長女と次男の5人家族。夫の両親とも同居しており、最近は少なくなっている三世代同居の世帯です。ただ、「これから3人の子どもたちの教育費がかかるのに毎月赤字で貯蓄も少ない」とMさん。「今後もお金をためられる見込みが全くなく、どうしていいかわからない」と藁(わら)にもすがる思いで相談に訪れました。

■自営業の夫、学資保険を担保に借金

Mさん夫婦は子どもたちの教育費を学資保険で準備しました。長男の分は満期を迎えて300万円の保険金を受け取っており、大学の進学費用についての心配はありません。双子の分もそれぞれ200万円の学資保険に加入しており、あと2年で満期です。ただ、これについては夫の事業がうまくいかなかった時期、保険の解約返戻金を担保に保険会社から借金する「契約者貸付」を目いっぱい利用し、返済できずに利息をとられている状態です。つまり、満期になっても1人200万円を受け取ることは到底できません。Mさんはまず、そのことが不安でたまらないのです。

Mさん夫婦の貯蓄額は230万円。収入はMさんのパートの分も含めると夫婦合わせて37万円です。ただ、国民健康保険料や国民年金保険料を月に10万円支払っているので、27万円が1カ月の生活費となります。子どもは3人とも公立高校に通っているので授業料など教育費は少なくてすみますが、学校でかかる雑費などは一緒に暮らしている夫の両親が支払っています。さらに子どもたちの被服費、娯楽費も夫の両親が負担してくれています。そのお礼の意味もあり、食費や水道光熱費、日用品などは両親の分も含めて世帯分すべてをMさん夫婦が負担しています。

■同居の両親の食費や水道光熱費を負担

一見すると、Mさん夫婦と両親は仲も良く、支出もうまく分担しているように見えます。しかし、支出の額を見ると明らかにMさん夫婦の負担が大きすぎ、バランスが悪い状態です。詳しく話を聞くと、自炊をあまりしておらず、両親には刺し身など好みの食材を準備したり、デリバリーを頻繁に利用したりしています。子どもの弁当にも買ってきた総菜を詰めることが多いようです。水道光熱費は全額負担、日用品も「両親が困らないように」と多めに購入するので支出が膨らんでいますが、これはMさん夫婦の「両親を援助したい」という思いが強すぎるのが原因です。これでは毎月の赤字も無理ありません。

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