そうした場所では、異業界・異職種の人、年齢が離れた人など、普段接点のない人と出会え、異なる考え方や価値観に触れられます。それによって自分の発想力が豊かになれば、ビジネスにも生かせるでしょう。また、社外で築いた人脈からビジネスの芽が出ることも少なくありません。

(3)「遊び」の体験を増やす、広げる

趣味の幅を広げて「人間力」を高めることも大切=PIXTA

前に挙げた項目と少し似ていますが、目的・意味が異なります。「奥行き」がある人間になるために、遊びの体験の種類を増やすということです。

というのも、40代ともなると部下や後輩が増え、しかも若手メンバーとどんどん年齢差が開いていきます。そんな人たちが「この人と働きたい」「この人についていきたい」と思うかどうかは、ビジネスの経験やスキルだけでなく、「人間力」も響いてくるものです。

エグゼクティブ層のビジネスパーソンを見ていても、人をひきつける魅力を持つ方々は、仕事一筋ではなく「遊び」でも感性を磨いています。例えば、サーフィン、マラソン、トライアスロン、絵画、陶芸、楽器演奏、料理、旅行など、多彩な趣味を持っています。年齢を重ねたからこそ、そうした遊びにコストと時間を投じ、人間としての幅を広げることも大切だと感じます。

(4)後輩や部下を大切にする

年齢とともに増えていく後輩や部下を、ちゃんと「大切に」してください。当たり前のことと感じるかもしれませんが、気持ちだけで行動で表せていない人は多いと思います。日々の仕事に追われる中、指導やマネジメントが「必要最低限」になってはいませんか? 部下の成長を支援するような、プラスアルファの手間をかけていますか?

部下を大切にし、真剣に向き合えば、モチベーションが上がりチームに貢献してくれるということもありますが、それだけではありません。いつか彼らの立場が、自分と逆転する日が来る可能性は十分にあります。人は受けた恩を忘れません。自分が後輩や部下に対して真剣に向き合い、彼らのために行動していれば、いつか自分にも返ってきます。

部下に対して時間、エネルギー、お金をかけるということは、将来への投資ともいえるのではないでしょうか。

(5)家族と自身のキャリアの変動をふまえて計画を立てる

この先、転職する、あるいは今勤務している会社で異動・転勤・出向を命じられるなど、環境が大きく変わることもあるでしょう。それと同時に、40代は家族の状況も変化する時期です。例えば、子どもが進学・留学する、育児が一段落した妻が働き始める、親の身体が弱り介護が必要になる……といったことが起こりえます。介護については、予測がつかないものですが、場合によっては「故郷に帰る」という選択肢も出てくるでしょう。

今、転職を検討しているあなたへ / 日経転職版

同世代の年収っていくらぐらい?

日経転職版でチェック

>> 年収チェックはこちらから