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コーンブレッド、米建国の歴史映す 感謝祭の定番料理

2017/12/28

米国では、11月の第4木曜日は国民の祝日・サンクスギビングデー=感謝祭。多くの人々が晩秋のひとときを家族とともにゆったりと過ごす。夕食の定番メニューは七面鳥の料理だが、北部のニューイングランド(合衆国北東部の6州)および南部諸州では、もう一つ、感謝祭に欠かせない食べ物がある――コーンブレッドだ。

レーズンパンのようにスイートコーンの粒を練り込んで焼いたパンだと誤解されがちだが、そうではない。

デント種のトウモロコシは食品としては乾燥した子実を粉に挽いて使う

乾燥した状態で収穫し流通する、主にデント種と呼ばれる大粒のトウモロコシがあり、これを使って焼くパンだ。デンプンやその加工品などの食品原料と家畜飼料などに使われるもので、実は世界で最も大量に作られている穀物だ。これをひいた粉の目の粗いものをコーングリッツ、目の細かいものをコーンミールと呼んでいる。コーングリッツはトルティーヤチップスなどのスナック菓子の原料でもあるので、これは聞いたことがあるかもしれない。

このコーングリッツまたはコーンミールと小麦粉をおよそ半々、それに砂糖とベーキングパウダーを一緒に振るっておく。それに卵と牛乳とサラダ油を加えてさっくりと混ぜ合わせてトロトロの生地を作り、これをスキレットかキャセロール、またはケーキ型に流し込んでオーブン焼きにすると、甘く香ばしいクイックブレッド(酵母ではなく、ベーキングパウダーを使って作るパン)が出来上がる。かぐわしい香りの元はコーングリッツで、だからバニラエッセンスなどの香料は不要だ。

詰め物をしてローストした七面鳥料理

ニューイングランドおよび南部諸州(以下コーンブレッドゾーンと呼んでしまおう)では、感謝祭に七面鳥料理とともに、焼きたてほかほかのコーンブレッドを食卓に並べる。あるいは、七面鳥のローストを作るときにコーンブレッドをスタッフィング(詰め物)にする家も多い。

砂糖入りの生地で甘く作ることが多いコーンブレッドだが、七面鳥料理に限らず、肉料理には意外と合う。ハム、ソーセージにも合うので、コーンブレッドゾーンでは、感謝祭だけでなく、朝食などでもよく食べられている。

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