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来年は戌年 感動の忠犬像に会いに行こう

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NIKKEI STYLE

来年の干支(えと)は戌(いぬ)。
犬は古くから、人に寄り添う動物として愛されてきた。
各地に伝わる忠犬物語を、読者モニターに選んでもらった。

飼い犬の思い出 物語に重ねて

狩猟からペットまで、人間と犬は古くからのパートナーだ。ペットフード協会によると、2016年の犬の飼育頭数は987万8000頭(推計)と、猫より3万頭多かった。今回ランキングに参加した日経生活モニターの中にも、飼い犬との思い出を重ねながら物語を読んだ人が多かったようだ。

「全国の犬像をめぐる 忠犬物語45話」(青弓社)の著者で犬像に詳しい写真家、青柳健二さんは「犬像と逸話は全国で60を超える」と話す。一方で猫については「『神の遣い』としての猫が多く、犬に比べると像は極端に少ない」という。主人を守る忠犬や化け物退治、セラピードッグに盲導犬と逸話の中身は様々だが、人間に寄り添う姿は共通している。

物語の内容は伝承の中で脚色され、史実かどうか分からない点も多い。だが、それも含めて人々の犬への愛着を表しているともいえそうだ。戌(いぬ)年を迎える2018年。近所や旅先で出会う犬の像に目を向けてみよう。

1位 樺太犬タロとジロ 445ポイント
極寒をたくましく生き抜く(東京都立川市、堺市)

映画「南極物語」などで有名な樺太犬、タロ、ジロの像。1958年、初代南極観測船が流氷に阻まれて、引き上げることになった。すぐに次の派遣隊がくる予定で犬ぞり用の樺太犬15頭は鎖につながれたが、悪天候で派遣が取り消され、犬は置き去りに。1年後、犬係の北村泰一さんら第3次観測隊が奇跡的に生き残っていたタロとジロと再会する。「極寒の地をたくましく生き抜いた姿に感動」(70代女性、奈良県)と、多くの支持を集めた。

タロ、ジロらの像は各地にある。大浜公園(堺市)にはタロとジロが生きていると分かる前に作られた、15頭が別れを惜しみながら遠ぼえをする姿の慰霊碑がある=写真。「遠ぼえを続ける姿を想像すると涙が出る」(40代女性、千葉県)

国立極地研究所(東京都立川市)にある像は、日本の方角を向いてほえている姿という=写真左枠内。左がタロで右がジロとされる。タロ、ジロ以外の13頭の像も一緒に並んでいる。像は東京・渋谷のハチ公像と同じ彫刻家が制作した。以前は東京タワー前にあったが、2013年に移転した。

名古屋港(名古屋市)にはタロとジロの像がある。読者からは「子どものころ名古屋港で見学したことがあるが、各地に像があると知り驚いた」(30代女性、神奈川県)との感想もあった。

▽大浜公園、国立極地研究所、名古屋港

2位 消防犬「ぶん公」 427ポイント
町の一大事、助っ人として活躍(北海道小樽市)

ぶん公は秋田犬に似た雑種の雄犬。火事の焼き跡から助け出され、大正から昭和初期にかけ小樽消防署で大切に育てられた。火災が発生すると消防車に飛び乗って出動し、やじ馬の整理やホースのもつれを直すなど大活躍。火災報知機のベルが鳴ると真っ先に消防車に乗ったといい、出動回数は1000回にも及んだ。

丘が多く人口が密集する小樽市にとって火事は一大事。最新式の消防車に乗るぶん公はラジオや新聞で紹介され、消防犬として人気を集めた。1938年に亡くなったときは葬儀も営まれ、多くの人が別れを惜しんだ。

「消防犬なんて聞いたことがない。消防士と同じで立派」(70代男性、北海道)と働きぶりに驚きの声があがった。像の台座には消防車に乗るぶん公の写真がはめ込んであり「りりしくて見入ってしまう」(50代女性、愛媛県)。法被やスカーフなど季節に応じて着飾ることがあり、現在はサンタ姿。愛されている様子が分かる。

▽小樽運河プラザ

3位 名犬チロリ 408ポイント
日本初のセラピードッグ(東京都中央区)

チロリは全国で活躍した日本初のセラピードッグ。高齢者や認知症、自閉症など障害がある人々に対して心や体のリハビリテーションをする犬だ。「今の時代に重要な存在」(20代女性、岡山県)と評価が集まった。

母犬チロリと5匹の子犬は捨てられていたところをブルースシンガー、大木トオル氏に拾われる。チロリは片耳が折れ後ろ足にも障害がある雑種で、引き取り手がなく大木氏が飼い始めた。末期がんを患うシベリアンハスキーの横に寄り添う姿に大木氏は感動し、セラピードッグとしての才能を見いだした。訓練の後、全国から訪問依頼が殺到。国際セラピードッグ協会誕生の原動力となった。

「チロリの特性を見いだした人に拍手」(60代男性、奈良県)、「背中をなでられるチロリのような相棒がいたら心穏やかに暮らせるかも」(60代女性、鹿児島県)。

▽築地川銀座公園

4位 盲導犬サーブ 397ポイント
男性かばい事故、法改正の契機に(岐阜県郡上市)

雌のシェパード、サーブは1977年に誕生。名古屋市で盲導犬の訓練を受けた後、岐阜県の男性と暮らした。雪でスリップした車が突っ込んできたとき、サーブは男性をかばって重傷を負い、左前脚を切断。そのけなげな姿に「職務に従順で立派」(50代女性、愛知県)と評価が集まった。

事故後、盲導犬は視覚障害者の体の一部との認識が広がり、盲導犬に自賠責保険を適用するようになった。「盲導犬の認知を高めた犬としてもっと取り上げられるべき」(50代男性、静岡県)。

▽久屋大通公園、中部盲導犬協会前(いずれも名古屋市)、さつき苑(岐阜県郡上市)

5位 忠犬ハチ公 381ポイント
博士との固い絆、渋谷以外にも(東京都文京区)

日米で映画化された有名なハチ公の像。秋田犬のハチは東京帝国大学農学部の上野英三郎博士にかわいがられ、いつも送り迎えをしていた。上野博士の死後も10年間、毎日渋谷駅に通った。「博士との強固な絆を感じる」(50代女性、長野県)

像は各地にある。渋谷のほか、博士の出身地の津市、ハチの故郷の秋田県大館市、新聞に寄稿した人物ゆかりの山形県鶴岡市にある。中でも東大農学部の像は「ハチと先生が喜び合っている」(20代男性、愛知県)と好評だ。1934年、渋谷の銅像除幕式にはハチも参加した。

▽渋谷、東大、久居駅(津市)、大館駅、鶴岡駅

6位 忠犬タマ公 261ポイント
雪崩に巻き込まれた飼い主を2度救う(新潟市)

雌の越後柴犬で、雪崩から飼い主を2度救い出した。1934年、猟師の刈田吉太郎さんが雪崩にのみ込まれたとき、タマは雪を掘り続けて刈田さんを救った。「脚を血だらけにして必死に救出した女気に感動。愛情と信頼関係の強さを感じた」(50代女性、山形県)。「危険な現場で飼い主を2度も救う忠誠心がすばらしい」(30代女性、大阪府)

1936年、逸話に感動した新潟出身の元軍人が横須賀市に石碑を建てた。その縁でこの3月には五泉市が横須賀市に像を寄贈した。

▽白山公園、新潟駅(新潟市)、村松公園、愛宕小学校(五泉市)、衣笠山公園(横須賀市)

7位 高野山の案内犬ゴン 217ポイント
参拝客や登山客を道案内(和歌山県九度山町)

1980年代半ば、慈尊院(和歌山県九度山町)の近くに住み着いた白い雄の野良犬。鐘の音に反応したのでゴンと呼ばれた。ゴンは参詣客や登山客の道案内をしていた。最初は駅と寺の間だったが、そのうち寺から高野山まで片道20キロを案内するようになった。

約1200年前、弘法大師が高野山をひらくとき、2匹の犬が道案内した伝説があり、ゴンは「お大師さんの犬」ともいわれた。「弘法大師像の隣にすっと立つ姿を見ると、伝説の案内犬の再来という話を信じたくなる」(40代女性、広島県)。

▽慈尊院境内

7位 代参犬シロ 217ポイント
当主の代わりに伊勢神宮へ参拝(福島県須賀川市)

江戸時代、福島県須賀川市の庄屋、市原家で飼われていた白毛の秋田犬。当主が病気で伊勢神宮に参拝できなくなったとき、シロにお金を持たせて「参拝犬」として送り出すと、2カ月後、無事に帰ってきた。持たせた袋には伊勢神宮のお札が入っており、奉納金や、途中での食べ物代を差し引いた帳面も入っていた。

「犬の賢さだけでなく道中の人々の人情や優しさが伝わってきた」(60代女性、愛知県)、「代参の様子がアニメのようにいきいきと想像できて楽しい」(50代女性、広島県)。

▽十念寺(須賀川市)の不動堂の裏

9位 老犬神社のシロ 174ポイント
飼い主殺された怨念まつる(秋田県大館市)

江戸時代、マタギとして狩猟免状を持っていた定六はシロと狩りをしていたが、たまたま免状を忘れ投獄されてしまう。主人を救おうとシロは40キロ以上の距離を往復。免状を持って駆け戻ったが、定六は処刑されたあとだった。その後シロは亡くなったが、亡きがらがあった場所を通ると落馬して大けがするなど、悲劇が起きた。村人はシロの怨念と恐れ、神社を建てた。

神社内には御神体があり、春の例大祭で御開帳される。定六の免状も保管されている。奉納された像の切ない表情に「シロの無念さが伝わる」(30代女性、山口県)。

▽老犬神社

10位 救命犬 170ポイント
鳥居の上の大蛇を退治(群馬県太田市)

鳥居がない石原賀茂神社には救命犬伝説がある。江戸時代、日光東照宮に向かう行列が神社の境内で休んでいるとき、1匹の犬が激しくほえ始めた。怒った武士が犬を切り捨てると、犬の首は空に飛び上がり、鳥居の上の大蛇にかみついた。実は、鳥居の下で休んでいた例幣使一行に蛇の危険を知らせていたのだった。神社では犬を供養し、蛇が再び上がらないよう鳥居を外した。

「鳥居がない神社はインパクトが大きい」(30代女性、埼玉県)と意外性に注目が集まった。像も「りりしい表情に味がある」(30代女性、福島県)。

▽石原賀茂神社

◇  ◇  ◇

ランキングの見方 数字は日経生活モニターの評価を集計し点数化した。犬の名前、写真の像の所在地。▽は像の主な設置場所。写真は1位の国立極地研究所と3位が瀬口蔵弘撮影、2位は若山友佳撮影、ほかは青柳健二さん提供。

 調査の方法 写真家、青柳健二さんの協力で犬の像を20選出。基になった逸話を調べて日経生活モニターの協力者80人に逸話と像の写真を送り、像の魅力や話の面白さ、人に伝えたくなる、などの観点でベスト10を選んでもらい集計した。有効回答数は75。

[NIKKEIプラス1 2017年12月23日付]

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