キーボードの隙間を掃除するときに役に立つのが付箋紙です。付箋紙の接着面をそっと押し当てるだけで、キーボードの隙間に入り込んだゴミをしっかりとキャッチします。最近は同じ役割を果たす、専用のジェル状クリーニング剤も出ています。

付箋紙を使いキーの隙間のゴミを取り除く(写真上)。ジェル状クリーニング剤も出ている

昔、キーボードを分解して掃除する人もいましたが、ノートパソコンの場合、私はお勧めしません。分解するとメーカーの保証がきかなくなってしまう可能性もありますので、注意しましょう。

液晶は強くこすらない

液晶ディスプレーもきれいにしておきましょう。液晶の場合も、手順は同じ。基本的にエアダスターかブロワーで表面のゴミを飛ばした後、液晶用クリーナーでていねいに拭くという作業になります。ここでもアルコールティッシュを使うとコーティングをはがすなどディスプレーを傷めてしまう可能性があります。

目立つ汚れは、決して強くこすらないように気をつけながら、ていねいにゆっくり拭きましょう。クリーナーで拭いた後は、メガネクリーナーでから拭きすることも忘れずに。

液晶クリーナーで拭いた後、メガネクリーナーで乾拭きする

マウスはメガネクリーナーで拭くだけ

最後に、マウスもきれいにしておきましょう。昔はボールマウスでしたから、マウスを掃除するには分解しなければならず、大変でした。しかし、最近はレーザーマウスなので、レーザーの部分だけメガネクリーナーで軽く拭きましょう。これだけで、カーソルの動きがぐっとよくなります。

マウスは、レーザーの部分のみ軽く拭けばOK

最後に全体の仕上げです。トラックパッドやキーボード周り、縁の周りなどを液晶用クリーナーできれいに拭きあげておくと、見た目もすっきりして、きれいに仕上がります。

細かいところまできれいに拭きあげておこう

パソコンの掃除は、これだけやっておけば大丈夫。できれば、年末だけでなく、夏季休暇の前にも掃除することをお勧めします。年に2回のクリーニングを心がければ、パソコンのトラブルが起きる可能性が低くなります。

スマホ掃除でも液晶用クリーナーが活躍

パソコンをきれいにしたら、スマホもきれいにしておきましょう。

スマホには、パソコンほど壊れやすい場所がないので、それほど掃除をする部分はありません。スピーカー部分を軽くブロアーで吹いたあと、液晶用クリーナーで拭く程度で十分です。このとき、あまり強くこすらないように注意してください。

クリーナーで拭いたあとは、必ずメガネクリーナーでから拭きしましょう。パソコンと同様、ティッシュで拭くのはお勧めしません。

スマホはパソコンよりも簡単。スピーカー部分をブロワーで吹いた後、液晶クリーナーできれいに拭きあげる。最後にメガネクリーナーでから拭きすることも忘れずに

スマホを新しくしたときは、保護フィルムを貼ることをお勧めします。保護フィルムには液晶の劣化を防ぐ効果もあります。また、フィルムが貼ってあれば、掃除するときも液晶に直接触ることがないため、安心です。

最近は防水性能を売りにしたスマホもありますが、だからといって水洗いはあまり薦めません。実際、スマホのなかには「水洗いできる」とうたう製品もありますが、基本的には雨にぬれても壊れない程度の防水性能と心得ておいたほうが無難でしょう。

パソコンの掃除にかかった時間は8分弱

取材の後、オフィスに帰り、教えてもらった手順でパソコンを掃除してみた。

かかった時間は、8分弱。これなら年末だけでなく、定期的に掃除できそうだ。一点、失敗だったのは、キーボードを拭くときに電源スイッチを押してしまい、電源が入ってしまったこと。キーボードの一部に電源スイッチがあるタイプのノートPCを使っている人は、注意されたし。

キーボードをブロワーで吹き、そのあと液晶クリーナーで拭く。液晶クリーナーはすぐに真っ黒になるので、その都度、新しいクリーナーに取り替えた

(文 井上真花=マイカ)