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暮らす町でつくるワイン 気軽に楽しむポートランド流

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NIKKEI STYLE

「全米一住みたい街」とよく話題に上る米国西海岸の町、オレゴン州ポートランド。住民たちの「地元愛」がさまざまな特徴あるライフスタイルを生み出している。その一つが、街中のあちこちにあるワイン醸造所「アーバンワイナリー」が提供するワインの楽しみ方だ。作り手に最も近い場所で、気軽にワインが楽しめるポートランド流のスタイルを紹介する。

「街中のワイナリー」が次々増えるポートランド

ポートランド近郊のウィラメットバレーやコロンビアゴージのワイナリーでは、ピノ・ノワール種を中心に質の高いワインがつくられている。2015年、オバマ前大統領が中国の習近平(シー・ジンピン)国家首席を招いての公式晩さん会で、ウィラメットバレーにあるワイナリー「Penner-Ash Wine Cellars」でつくられたわずか30ドルのスクリュートップワインが選ばれて話題を呼んだ。

車で1時間も走ればこうした近郊ワイナリーを訪れることもできるが、「もっと気軽に、街中でワインをテイスティングして楽しめるワイナリーがあったら」というのがポートランド流の考え方だ。

1999年、最初のアーバンワイナリー「Hip Chicks Do Wine」がサウスイースト地区に誕生。それ以来、次々に街中でワインを醸造するメーカーができた。現在はこうしたアーバンワイナリー16社が集まって「PDX アーバンワイナリーズ」という組合をつくっている(PDXはポートランド空港を表すコード)。

この組合に加盟している2つのアーバンワイナリーを訪れた。

平日もにぎわう街中のテイスティングルーム

1軒目は、サウスイーストの工業地区のガレージを改装し、11年にオープンしたEnso Winery(エンゾ・ワイナリー)。

2人の創業者は、アーバンワイナリーの事業を始めるに当たって、小さく、効率的に、管理しやすい規模でワインをつくることをポリシーとした。ロットごとに注意をはらうことができ、より低コストで良質のワインをつくれるからだ。

原料となるブドウはオレゴン州とその南北にあるカリフォルニア州、ワシントン州のものを厳選して入れている。ワインメーカー自身が住んだことのある愛すべき州のブドウ畑である。

数種のブドウをブレンドした赤、白、ロゼのワイン「エンゾ・ブレンド」を中心に、単種ブドウによるビンテージワイン、そしてシグニチャーワインなどを醸造している。試飲は各種グラスワインのほか、4テイスティング・フライトというおすすめ4種類のワインのセットが12~16ドル。

オリーブやチョコレートなどのおつまみのほかに、こだわりのサラミやソーセージで有名な「Olympia Provisions」や、地元のベーカリー「Little T Baker」の出来たてのパンなどもある。試飲してワインを購入するだけでなく、軽く飲んで食事もできる。

月曜から日曜まで毎日営業。月曜から金曜の午後4時から6時までのアペリティーボ・ハッピーアワーは、すべてのドリンクとおつまみの盛り合わせボードが1ドルオフになるのでおすすめだ。ぶらりと立ち寄ってちょっと飲んで、ワインを買っていく人が多い。

西海岸でつくるドイツ的ワイン

2軒目のアーバンワイナリーは、ドイツワインで使われるリースリング種などのブドウを使ったワインづくりを得意とする「チュートニック・ワイン・カンパニー(Teutonic Wine Company)」。チュートニックとは「チュートン人=ゲルマン人の」という意味だ。

オーナーはもともと、ポートランドの有名レストラン「パパ・ハイドン」のワイン・バイヤーだった。そこでドイツワインの輸入業者に14種類もの異なるリースリング種のブドウを使ったモーゼルワインをすすめられ、そのすばらしさに感動。モーゼルと似た気候の米国北西部でワインづくりをしようと決心したという。

05年からオレゴン州オルシーで、友人の手も借りてブドウづくりから始めた。08年には最初のビンテージワインを出荷。ポートランド近郊のウィラメットバレーのブドウも購入して事業を拡大し、「醸造はもっと町に近いところでもできる」とアーバンワイナリーを開設するに至った。

現在は、サウスイースト地区にあるアーバンワイナリーから全米30の州に6000本ものワインを出荷する一方、タバーン(居酒屋)として手作り生地のアルザス風ピザやチーズフォンデュなどの軽食、チーズやOlympia Provisionsのサラミなども出す。

テイスティング・フライトは3種類13ドルから。ドイツワイン的なフルーティーでコクのある白、深みのあるブレンドの赤など、グラスでいろいろ楽しめる。

季節によっては音楽ライブなどイベントにも力を入れている。訪れた日はこの冬、毎週水曜日に開催というジャズナイト。醸造所の中で、ワイン片手に本格的なジャズを楽しんだ。

近郊のいいブドウを使い、醸造は愛する町で。アーバンワイナリーは、都市で暮らす人に新しいワインの楽しみ方を提示している。

小野アムスデン道子
 世界有数のトラベルガイドブック「ロンリープラネット日本語版」の編集を経て、フリーランスに。東京と米国・ポートランドのデュアルライフを送りながら、旅の楽しみ方を中心に食・文化・アートなどについて執筆、編集、プロデュース多数。日本旅行作家協会会員。

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