ポイントをマイルに交換、飛行機で帰省 意外と大変!ファイナンシャルプランナー 風呂内亜矢

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ネット通販や公共料金支払いなどでポイントをためている人は多いでしょう。その場合はポイントで持つよりも、航空会社のマイレージに集約させ、航空券として使うのが還元率の観点では有利といわれています。1マイル=1円ではなく、3~5円の価値に相当することが多いためです。今回のコラムでは、ポイントをマイルに交換して帰省のための特典航空券獲得に挑戦した経験を踏まえ、マイルの活用方法などについてお話しします。

家族でのマイルの合算、手続きが煩雑

私自身、マイルの優位性は以前から知っていました。100円でもらった1ポイントをそのまま使えば1円相当で、還元率は1%となるところが、マイルにして利用すれば還元率が3~5%に高まります。ただ、手続きが煩雑で、いまひとつ乗り気になれませんでした。しかし、夫の数千マイルの有効期限が迫っていたこともあり、失効するくらいならばマイルを生かしてみようと今年の初めに重い腰を上げました。

夫と私はそれぞれANAマイレージクラブに加入していましたが、これに際し2人のマイルを集約するため「ANAカードファミリーマイル」に登録しました。この手続きはANAカードで家族会員になっている場合はウェブサイトで簡単にできます。ただ、私たち夫婦はおのおのがANAカードを持っていたのに家族としてひも付けしていなかっため、書類での手続きが必要でした。ウェブサイトからダウンロードした申込書と住民票を郵送し、ANAカードファミリーマイルに登録しました。

私と夫のマイルを合算して利用できるのは当時、9100マイルでした。国内の航空券は1人片道5000マイルから換えられます。私たち夫婦の故郷、岡山への帰省で特典航空券に換える場合、夫婦で片道1万8000マイル(ハイシーズン)が必要です。9100マイルでは足りませんので、不足分の8900マイルについては手持ちのポイントのいくらかをマイルに換えて補填することにしました。

LINEポイントをマイルへ

ただ、我が家はそもそもマイルを積極的に活用していませんでした。メインとして使っているプリペイド式カード「LINE Pay カード」では直接マイルはたまりません。そこでLINE Pay カードの利用でたまったLINEポイントをマイルに交換することにしました。まずLINEポイントをいったん東京地下鉄(東京メトロ)のクレジットカード会員向けサービス「メトロポイント」へ交換。その後、メトロポイントをANAマイルへと交換します。

なぜメトロポイントを間に挟むのかというと、メトロポイントをANAマイルに換えることができる東京地下鉄のクレジットカード「ANA To Me CARD PASMO JCB」(通称:ソラチカカード)は、100メトロポイントを90マイルに交換できるなどポイント交換率が比較的高いからです。1マイルの価値は1円より高いため、ポイント交換率は半分(例えば100ポイントが50マイルなど)になるケースも多いので、90%の交換率は確かに高いといえます。ちなみに、LINEポイントをメトロポイントにするときにも交換率は90%となります。

LINEポイント→メトロポイント→マイルと交換し、羽田発岡山行きの特典航空券をゲット

私たち夫婦は帰省のために足りないマイル数を計算し、いくらのポイントをマイルに交換する必要があるのか、整理しました。通常、お盆や年末年始など多くの人が動く時期にはマイルを使った特典航空券は取りにくいため、避けるのが無難です。ただ、マイルの有効期限が迫っていたうえ、今年の初めから計画していたので、まずお盆の特典航空券を狙い、取れなかったら私が一人旅でどこかを往復するのに使う手もあると考えました。

足りないのは8900マイルなので、LINEポイント×90%(LINEポイントからメトロポイントへの交換率)×90%(メトロポイントからANAマイルへの交換率)の結果が8900マイルに達しなければなりません。逆算するとLINEポイントが1万1000ポイント必要です。この1万1000ポイントをメトロポイントに交換する手続きを5月中旬ごろに実施しました。

交換手続き、お盆は手遅れに

しかし、5月中旬まで手をつけなかったことは結果として失敗でした。LINEポイントは毎月15日締めで翌月10日ごろにメトロポイントとして付与されます。私が手続きをしたのは5月16日だったため、メトロポイントに変わるのに7月10日まで待たなければなりませんでした。さらにメトロポイントからANAマイルへもすぐには変わらず、公式には1カ月程度かかるとされています。

マイルを使った特典航空券の予約は2カ月前から可能です。お盆という競争率が高い時期の特典航空券なので、8月11日のチケットが取りたければ6月11日には予約が取れる状態で準備しなければなりません。しかし案の定、お盆のフライトは取れませんでした。

マイルの移行を夏に終えた私は年末の帰省こそは逃すまいと、10月27日に12月27日のフライトを予約しました。なんとか年末の帰省では特典航空券を利用できそうです。

マイルの活用、ライフスタイルに応じて

東京→岡山の片道航空料金は日程や時間帯にもよりますが、年末に特割などを利用すれば1人1万5000円前後になります。新幹線を使う場合でもエクスプレスカードや往復割引を利用して、やはり1万5000円程度です。今回の帰省では夫がためたマイルを有効活用するためにポイントから補填しましたが、LINEポイントを1万1000ポイントのまま利用すると、1万1000円相当です。特典航空券に換えることで1万5000円相当として利用できたと考えると、非常に手間はかかりましたが、そのまま使うより1.4倍程度に価値を高めたことになります。

しかし結論として、国内の移動は新幹線が多く、海外旅行はその都度パッケージツアーを利用することが多い我が家には、マイルを使いこなすのはハードルが高いと感じました。お盆や年末年始に限らず、頻繁に国内移動に飛行機を利用している人にとっては、ポイントをマイルに集約して活用するのは確かにお得です。ライフスタイルに合わせてポイントと付き合い、お得と手軽のちょうど美味(おい)しいバランスを見つけていきたいですね。

風呂内亜矢
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、宅地建物取引士。26歳でマンションを購入したことをきっかけにお金の勉強を始める。2013年ファイナンシャルプランナーとして独立。著書に『その節約はキケンです-お金が貯まる人はなぜ家計簿をつけないのか-』(祥伝社)、『図解でわかる! 投資信託』(秀和システム)などがある。管理栄養士の資格も持つ。http://www.furouchi.com/
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