それ以上に輸入車がなかなかイヤー・カーに選ばれない理由は、日本市場の特殊さがある。日本は長らく輸入車シェアが1割を超えないレアな国である。最近いくら輸入車が伸びてるとはいえ、2016年は登録車でみると9.1%、軽自動車も含めるとわずか約6%にすぎない。つまり自国車率は常に90%以上。

こんな国は先進国では非常に珍しく、北米では自国メーカーのGMとフォードを足してもシェアはたったの30%強だし、内外合弁企業が多く計算が難しい中国でも自国系と言われるメーカーのシェアは40%強。日本同様自国メーカーが強いドイツでさえVW、メルセデス、アウディ、BMW、オペル、ポルシェを足しても50%強に過ぎない。

要するに日本市場は日本車が強すぎるのだ。この数字だけ見ていると、トランプ大統領の発言もあながち間違ってないと思えるほどで、事実上輸入車はなかなか日本を代表するクルマにはなり得ない。

だから日本COTYには1994年から輸入車限定の「インポートカー・オブ・ザ・イヤー」なる副賞が設けられている。これは他国のCOTYにはなく、日本市場で日本車が強すぎることの裏返しでもあるのだ。

COTY独特の配点法も関係しているが……

よって2017年の輸入ブランドはみんなインポート・カー・オブ・ザ・イヤー狙いだった。

BMWの「5シリーズ」も「インポート・カー・オブ・ザ・イヤー」狙いだった?

具体的には、研ぎすませた上質な走りとセミ自動運転で攻めるBMWのスポーツセダン&ワゴン「5シリーズ」や、久々にすべてを新しくしてイタリア風味を取り戻したアルファロメオのセダン「ジュリア」、中国資本を得て生まれ変わったボルボのミディアムSUV「XC60」など。実際、ボルボ・カー・ジャパンは当初インポート・カー・オブ・ザ・イヤー受賞用の広告しか作っておらず、今回の受賞で困ったというウラ話もある(COTYに輸入車が選出されたため、今回のインポートカー・オブ・ザ・イヤーは該当無し)。

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日本は「高くていいもの」を作れているか
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