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「しばらく休んで再就職」 金銭面で再雇用より不利に 継続雇用給付、失業手当より大きく

2017/12/23

PIXTA

 2018年に定年を迎えるAさん(59)は勤務先の再雇用制度を使って働き続けることにした。定年後、しばらくは妻と旅行などを楽しんでから再就職先を探そうとしたが、「金銭面で不利になることがわかった」という。

 60歳の定年後も勤務先の再雇用制度を使って働く人が増えている。年金の受給開始年齢が段階的に引き上げられており、定年後に「空白期間」が生じるからだ。しかし、中にはAさんのように「しばらくはのんびりしてから再就職先を探したい」と考える人もいるだろう。その場合、社会保険にどのような影響が出るのか調べてみた。

■違いは継続給付金の有無

 再雇用後のAさんの賃金は月額20万円程度の見込み。60歳時点の賃金の75%未満になるなど、一定条件を満たすので雇用保険の「高年齢雇用継続基本給付金」を受け取れる。金額は月3万円。働き続ければ65歳まで計180万円を受給できる。

 一方、しばらく休んでから再就職するケースはどうか。

 定年退職でもハローワークに登録すると失業手当(基本手当)を受け取れる。支給額は60歳時点の賃金に応じて決まる。Aさんの場合は60~64歳の離職者なので、日額約6000円。定年退職の場合、一般的に支給日数は150日なので計約90万円だ。

 社会保険労務士の森本幸人氏は「再雇用と『しばらく休む』との違いは継続給付金の有無」と指摘する。金額的には基本手当より継続給付の方がかなり有利になる。

 ただ、基本手当の受給中に再就職すると「高年齢再就職給付金」がもらえる。しかし、再就職給付金の支給期間は1年。基本手当の支給残日数100日以上が条件なので、基本手当の受給が始まってから50日以内に再就職しなくてはいけない。基本手当と合わせた受給額も約66万円。50日強休んだだけで110万円以上の差が出てしまう。

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