旅行をもっと快適に あると便利なアイテム5選
特集 年末年始の旅行に役立つトラベルグッズ(下)
2017年も残すところあとわずか。年末年始は帰省や海外旅行など、遠出する人も多いだろう。そんなトラベルシーンで役立つ注目アイテムをピックアップ。今回は、旅行がもっと快適になる便利グッズを紹介する。
ユニークなトラベルグッズが続々登場
「トラベルグッズは、メディアに掲載されると、ほかの商品に比べて問い合わせが多く入ります」というのは、数々のトラベルグッズを展開するイーグルクリークの広報を担当する、エイアンドエフ Eagle creekブランド担当の我田文哉氏。「トラベルピローや荷物を小分けできるパックのシリーズは、一年を通して安定した売り上げで推移しているのも特徴です。それだけ、年齢や性別に関係なく、幅広い方に興味を持っていただけるのだと思います」
旅行から帰ってくると、楽しい思い出とともに、「アレを持っていけばよかった」といった次回の課題も見つかる。その課題をクリアして、旅行をもっと快適にする便利グッズを多くの人が求めているのだろう。
「いろいろなメーカーからアイデア商品が数多く出ているのも、人気の理由だと思います。目に触れる機会が増えたことで選択肢が広がり、購買にもつながっているのではないでしょうか」(我田氏)
今回は「あると便利」なトラベルグッズの注目作を5つ紹介する。ネックピローなど定番の商品でも、最新モデルはアップデートされているので、ひと昔前より便利になっていることに気づくはずだ。
四角いクッションにもなる2Wayピロー
革新的なトラベルアイテムを発表し続けているイーグルクリーク。今ではすっかり定番になった、旅行カバンの中を整理するための小分けパックを他社に先駆けて発売したのも、イーグルクリークだった。
同社が展開する数多くの商品の中から、今回はトラベルピローの注目モデル「2IN1 トラベルピロー」を紹介する。
トラベルピローはさまざまな製品が発売されているが、「2IN1 トラベルピロー」は、定番のU字型ネックピローと、四角いクッションになる2Wayモデル。新幹線や飛行機などの長期移動で寝るときはネックピローとして使い、起きているときや車を長時間運転するときはクッションとして腰にあてて使うことができる。「U字型の枕では眠れない」という人にもおすすめだ。
「弊社のピローの中では定番モデルとなっており、安定して売れ続けています。購入されるお客様は、やはり旅行で飛行機に乗られる方が多く、『U字型の枕は少し苦手』という方にも支持されています」(我田氏)
生地は肌触りのよいマイクロフリース。洗濯も可能で清潔に使い続けられる。
ワンアクションで開けられる荷物小分けパック
衣類を種類ごとに分けたり、小物を用途別に収納したりと、荷物整理に役立つパックやポーチは、旅慣れた人にとっては定番アイテム。荷崩れを防ぎ、キャリーケースを開けたときに収納物が飛び出てくることもない。
各メーカーから発売されている小分けパックだが、ポーターの商品は開け方が面白い。ファスナー開口という点はほかの製品と変わらないが、スナック菓子の袋を開ける要領でファスナーをワンアクションで開けられるのだ。ファスナーの引き手を探す面倒も、ファスナーを引く手間もなく、すばやく荷物を取り出せるのが魅力。そのユニークなギミックからシリーズ名も「スナックパック」という。
「2011年の発売以来、好評をいただいており、17年には新型と新色(今回紹介しているオリーブドラブ)を発売しました。年齢・性別問わず幅広い方に支持されており、旅行だけでなく充電ケーブルやイヤホンなどの小物整理ポーチとして日常使いされる方もいらっしゃいます」(吉田カバン 広報 矢部美帆氏)
スーツをコンパクトに持ち運び
出張や冠婚葬祭など、スーツを持って長距離移動するときに欠かせないのがガーメントバッグ。ただ旅行バッグと一緒に持つには大きくかさばるのが難点だった。その問題を解消したのがヴェリーのガーメントバッグ「SU-PACK(スーパック)」。スーツをコンパクトにたたんで持ち運ぶことができる。同社は13年にスーツを4分の1サイズにできる商品を発売、16年には6分の1モデルを発売した。
折れ目のついたホルダーにスーツを掛け、あとは折りたたむだけで、簡単にスーツを6分の1サイズにまでたたむことが可能。裏返しにしてたたむので、きれいにたためばシワもつきにくく、パンツも専用のホルダーでコンパクトにまとめることができる。
専用のファイル&バッグに収納すれば、ビジネスブリーフにも入れることができる。キャリーケースなら難なく入るので、スーツを持ち運ぶわずらわしさから解放される。
「13年5月の販売開始後、17年11月までに2万5600個以上販売しました。16年10月に発売した6分の1タイプは、前年対比30%以上の販売数となっており、今年度は8000個前後を販売予定です。20代半ば~50代、特に30代の出張が多い方の購入が目立ちます」(ヴェリー 代表取締役 若林正蔵氏)
なかにはSU-PACKを2つ購入して、スーツ2着をキャリーケースに入れて海外出張に行く人もいるという。
パスポートからスマホまで収容力抜群の小物ケース
旅先でパスポートや航空券が見つからずに冷や汗をかいたという経験がある人も多いのではないか。大切なモノがどこにあるのかをはっきりさせるために役立つのが様々な小物をいれることができるケースだろう。今回紹介するのはノイインテレッセがバッグ&小物のセレクトショップ「サックスバー」とコラボレーションした、バッグ・イン・バッグとしても単体としても使える万能ケースだ。
モータースポーツ由来の機能美を生かし、財布やバッグなどのレザーアイテムを展開するノイインテレッセの製品だけに、デザインも高級感がある。
特徴は一般的なケースよりも収納性に優れている点。その秘密は、実用新案登録済の機能、ハニーセル・ポケットにある。日本の職人技によって作られる蜂の巣状のポケットは、バッグの厚みを抑えて収納力をアップさせる構造で、小物を効率的に整理することを可能にしている。パスポートや航空券はもちろん、スマートフォンや充電器、Wi-Fiルーターなどのデジタル機器などもオールインワンで収納できるのだ。
「17年12月上旬に発売したばかりのため、まだ公表できる実績はありませんが、出荷ベースで約900個を見込んでいます。ターゲットは、35~45歳を中心としたビジネスパーソンです」(モルフォ 企画部兼広報担当 MD部長 石岡晃二氏)
海外旅行を満喫するためのデジタルスケール
海外によく行く人に、ぜひおすすめしたいのが、荷物の重量がはかれるスケールだ。
おみやげを買ったり、現地でショッピングしたりするのも海外旅行の楽しみのひとつ。とはいえ、預け入れする手荷物には重量制限があるため、これをオーバーするとせっかくの荷造りが台無しになる。大量に購入した品々をキャリーケースに詰め込んで、いざ帰国という段階で、空港で止められてしまっては興ざめだろう。こうした状況を回避するためにも、海外に観光旅行に出かける際はスケールを持っておきたい。
ドリテックの「荷物はかり」は、軽量かつコンパクトなうえ、従来のラゲッジスケールの機能を損なうことなくコストダウンした注目作。電源オン時と計測終了時には音が鳴るため、計測ミスを防ぐことができる。また、電源の切り忘れを防止するオートパワーオフ機能も付いている。
「発売から売り上げは好調に推移しています。海外旅行に行かれる方、LCCを利用される方から支持されている製品です。また日常使いとして、宅配荷物の料金算出などに使用される方もいらっしゃいます」(ドリテック 開発技術本部 部長 越隼人氏)
(上) 個性派キャリーケース スマホ充電や出し入れに一工夫
(中) 今や旅行の必需品 「たためる」バッグ&ウエア4選
(下) 旅行をより快適に 進化するトラベル便利グッズ5選
(ライター 津田昌宏、写真 宮前一喜=APT、スタイリング 宇田川雄一)
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