ヘルスUP

日経Gooday 30+

「運動はがんの進行を抑える」 ウソ・ホント?

日経Gooday

2018/1/9

正解は、(1)ホント です。

がんは長年、日本人の死因第1位の座を独占し続けています。多くの人にとって最も怖い病気でしょう。

では、がんだと宣告されたら、私たちはどうしたらいいのでしょうか。もちろん、医師と相談しながら、積極的に治療に取り組むことになりますが、自分でできることもあります。そのひとつが「運動」です。

がんと診断されても、「運動できる人はしたほうがいい」というのが最近の定説のようです。(c)imtmphoto-123rf

がんといえば重病です。運動なんかしていいの? と思われるかもしれません。確かに症状や進行度にもよりますが、「運動できる人はしたほうがいい」というのが最近の定説になっています。

報告されているエビデンス(科学的根拠)をいくつか紹介しましょう。1つは、大腸がんと診断され、転移のない男性668人を20年間観察した研究です。20年間で258人が死亡し、うち88人は大腸がんが原因でした。「1週間の運動量」を見ると、運動量が多いほど死亡率が低く、最も運動量が多かったグループは、まったく運動しなかった人たちに比べて大腸がんによる死亡リスクが47%も下がっていたそうです[注1]

前立腺がん患者を追跡調査した米国ハーバード大学の研究でも、「週3時間以上のウオーキング」をしている人たちのがん再発・転移、死亡のリスクは57%下がっていたそうです[注2]

ドクターランナー(事故に備えて選手と一緒に走る医師)として多くの市民マラソン大会やトライアスロン大会に出場している、よこすか女性泌尿器科・泌尿器科クリニック(神奈川県横須賀市)院長の奥井識仁さんは、「運動によって大腸がんや前立腺がんの進行は抑えられます。実際、米国にはランニングやウオーキングでがんを抑えようという患者のサークルがいくつもあります」と話します。

奥井さん自身も、長いこと前立腺がんと運動の研究を続けています。

[注1] Arch Intern Med. 2009 Dec 14;169(22):2102-8.

[注2] Cancer Res.2011 Jun 1;71(11):3889-95.

ヘルスUP 新着記事

ALL CHANNEL