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私のリーダー論

「商社の枠を飛び出す」 三菱商事社長が描く未来像 三菱商事の垣内威彦社長(下)

2018/1/11

三菱商事の垣内威彦社長

事業領域のポートフォリオが多岐にわたり、「盤石な安定性」を誇る総合商社首位の三菱商事。垣内威彦社長は、「よくいえば、全産業を見渡す力がある。悪くいえば、どの分野も捨てられない会社」と自らの会社を評する。巨大な利益を生んでいるビジネスも、元は小さな芽を社員が育てたから今があるという垣内社長。リーダーは次世代の三菱商事の未来像をどう描くのか。

■「ビジネスは全人格で」 人の思考は止められず

――「働き方改革」が話題です。商社は多忙なイメージもありますが。

「いつも忙しい、忙しい、という人いますよね。そういう人は出来が悪い。非効率なんです。ただし、実務で書類仕事に追われて時間が拘束されるのは問題です。組織として対応しなければなりません」

「しかし、この問題はもっと根深い。家にいても会社にいても、仕事のことばかり考えている人がいる。これは、会社がとめられるものではない。就業時間が何時間でも、家にいても、関係ない。しかも、個人でその濃淡が違う。三菱商事の場合、ほとんどの社員が考える仕事に従事しています」

「くわえて、ビジネスの交渉は、私的な経験から得られる資質も含め、全人格で対応するものです。これまでの生き様を通して相手と対峙する、といってもいい。しかし、人の思考や価値観に、『ここからはプライベートで、ここからが公のものです』と線引きなどできないでしょう」

「誤解を招くかもしれないが、私は究極的に公私を分けられるのは、お金だけだと思っているんです。公の場では会社のお金を使うけど、プライベートの場では自分のお金で支払う。ですから、会社ができる大切なことは、それぞれの社員が決めた生き方や働き方を容認することだと思っています」

■三菱商事は「捨てられない会社」

――今後10年、20年の三菱商事はどのような会社になっていますか。

「過去から現在を振り返っても、当社の企業像は大きく変わってきています。自分たちが、『社会においてどう機能するか』。ここに尽きる。機能に対価をもらい、なりわいを立てる。その形であれば、何でもいいと思っています」

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