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ぼくらのリアル相続

さらば名義預金課税 無駄遣いさせない贈与の方法 税理士 内藤 克

2017/12/15

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「先日、内藤先生のセミナーを聞いて、名義預金への課税って怖いなと思いました」
「税務署はこれを注視しますからね。私自身も子供の頃は、『お前の名前で貯金してあるから』と母親によく聞かされたものですが」
「課税の問題もそうですが、子供にまとまったお金を渡すということが教育上どうかという心配もあります」
「かといって途中で取り上げてもトラブルの元ですし……」
「どうしたら贈与後の無駄遣いを防止できるのでしょうか?」
「渡したお金を自由に使えなくするためには、その預金からさらに別の財産にシフトする必要がありますよ」
「別の財産にシフト、ですか?」

■通帳や印鑑は意味をなさなくなる?

冒頭の会話のように、名義預金課税を知らずに10年近くお孫さん名義で預金されていたある相談者の方は、これからどうしたらいいのか困っていました。贈与契約書は作成しているものの、年間110万円以内の暦年贈与の非課税枠の範囲内であるため申告はしていません。預金残高は約800万円ありますが、孫はまだ10歳なので通帳と印鑑は相談者が管理しています。

名義預金に関してはよく「預金通帳や印鑑を誰が管理しているかがポイント」といわれます。なので相談者としても10歳のお孫さんに管理させたいところですが、金額を考えるとそれはあまりに危険です。そこでまずは印鑑と通帳の保管場所を、母親のもとに変更するようお願いしました。

もっとも今後はネットバンキングや電子マネーが主流になってきますので、通帳や印鑑は現実的には何の意味もなさなくなり、「カードやスマートフォンを誰が持っているか」のほうが重要になってくるとは思うのですが……。

■資金使途を拘束してしまう方法

さて、今回の本題です。無駄遣い防止の観点から「現金で置いておいたり、クレジットカードの決済口座に入金したりしたくない」のであれば、贈与した資金の行き先を拘束してしまえばいいのです。具体的には「金融商品に換える」ことです。そうすれば簡単には現金化できなくなり、ずるずる無駄遣いされることを避けられます。

未成年者が契約できる金融商品は多くありません。手軽にできる方法としては「生命保険」の活用がメインで、他に「ジュニアNISA(未成年者少額投資非課税制度)」で投資信託を買うようなことが考えられます。ジュニアNISAはゼロ歳から19歳まで利用可能で、毎年80万円まで非課税で運用できますが、18歳までは払い出し制限があるのでこの目的にはうってつけです。

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