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『地球征服するなんて』 カメラ回しっぱなしの面白さ

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『陸海空  地球征服するなんて』(テレビ朝日系)は様々な視点で地球1周を目指すリアル冒険バラエティー。破天荒な取材を続けるディレクターが「ナスD」として脚光を浴び、認知度が急上昇した。過酷なロケに実績があるスタッフだが、それでも「海外ロケは全然、思い通りにいかない」のが現実。予測不能の展開を「回しっぱなし」のカメラでとらえた驚きの映像が、番組の面白さにつながっている。

『地球征服~』は2017年4月から火曜23時台でスタートし、10月からは土曜22時台に放送枠が移動。U字工事がアマゾンを旅して、原始的な生活をする人々を取材する「部族アース」は、放送が始まったときから続いていた企画。火曜時代には、CIAに内定した経歴を持つというタレントのREINAが、セレブな乗客たちと交流し、上位階級のスイートルームを見せてもらうなどのミッションに挑戦した「豪華客船アース」や、サンシャイン池崎が怪魚や巨大魚を求めて世界を巡る「釣りまアース」などがあった。

そして、MCのバイきんぐ・小峠英二の相方である西村瑞樹が、インスタグラムの写真についた「いいね!」の数で旅の生活費を稼ぐ「激安!いいね!アース」が17年9月から進行中。新企画「ラブアース」は10月から始まった。

『地球征服~』と言えば、部族アースの現地ディレクターだった「ナスD」こと友寄隆英氏がアイコン的存在。美容にいいと言われたウィトという果実を塗り、全身がナス色になった件で、番組の認知度が急上昇した。

思わぬ展開で注目の的となったが、放送開始から半年がたって痛感しているのは「全然思い通りにいかない」ことだと、総合演出を務めるテレビ朝日総合編成局の米田裕一氏は語る。「僕たちは『いきなり!黄金伝説。』や『無人島0円生活』をやってきたチームで、過酷なロケに対してはノウハウがあったつもりだったんです。でも海外に行く番組は初めてで、正直、何も知らなかったっていうのが大きい。僕らの力量ではコントロールできないことばかりで(笑)」(米田氏、以下同)

ロケ隊は、基本、出演者とスタッフの2人。映像データの受け渡しなどがあるため、もう1~2人増えることもあるという。番組のコンセプトは「見たことのないものを見せる」。そのため、冒険家や専門家に、これまでに行ったことはないけれど訪れてみたい所や、興味を持っているルートを聞いて、それを基に旅を企画している。ネットでは調べられないようなマニアックなところが多く、通常であればある程度展開を想定して下準備などをするが、それができない。

「タイで12日間の旅をした西村さんの『いいね!アース』で、たまたま、雨季で田畑が水没した村に行くことになったんですが、どんな所なのかの情報が何も分からなくて。駅はあっても、その周りには何もなく、Google Earthで上から見ることしかできない(笑)。そうなると、ナレーションも書けないんです」

出発後は、出演者の興味や気持ちに任せるしかない。「ナスDなら、小さい頃からアマゾンに行くことが夢だったので、熱意と好奇心で進んで行くんです。でも西村さんはその真逆で負のパワー。大変な思いをしたくないし、早くロケが終わってほしいとずっと思ってる(笑)。第2弾が決定したときも、『辛いし嫌だ、もうやりたくない』ということで、実はオファーを1回断られたんです。相方の番組でもあるのに(笑)。結局は行ってもらいましたが、すぐにルールを変えようとしたりして、どうにかして楽をしたいっていうパッションで動いているんですよ」

西村の趣味はキャンプのため、所持金が少なくなっても、「山の中などで生き延びてくれそう」というスタッフの期待は全くかなわず、テントは張っても屋根のあるガレージの下だったり、泊めてもらえるところを探し出したりして、「全然思っていたのと違う展開になってしまった」そうだ。

人間的な面白さにも焦点

台本があるなら、腕のある人に任せたほうがいい。しかし、出演者の気持ち次第でロケが進むのなら、そのパワーがプラスでもマイナスでも、より思いの強い人にロケに行ってもらい、人間的な面白さにフォーカスしてもいいと思い始めているという。

恋愛がテーマの「ラブアース」は、そんな開き直りが生きてきそうだ。火曜時代の「ミステリーアース」で、決定的瞬間を逃したり、雰囲気にのまれて嘘をついたり、逆ギレしたりとトラブルメーカーだったMASAKI世界一周。あまりのポンコツぶりで、「ミステリーアース」は3回しかオンエアされなかったのだが、そのMASAKIが男女6人、12日間のベトナムの旅のメンバーとなったのだ。「普通にオーディションに来たから、びっくりして。それでまた選ぶ僕らも僕らですが(笑)」

「ラブアース」は、女性に楽しんでほしいという思いから、恋愛模様を描く旅をイメージして企画したもの。しかし、ついバラエティーの発想でMASAKIを入れてしまい、もう1人、本性を見抜けずにとんでもない性格の女性を選んでしまったという。さらに、慣れない企画でどうすればいいのか分からず、毎日告白するというルールを決めた。これらのピントのずれから、旅は全く想像のつかない展開になったそうだ。

「恋愛のドキドキとか、日々揺れる気持ちとかをイメージしていたのですが、そんなことには一切ならず。2人がさんざん引っかき回してすごい空気になっているのに、毎日告白タイムがやってくる(笑)。もう、ダメな実験の化学反応のように、感情むき出しの昼ドラのような愛憎劇になってしまった。結果、面白くはなりましたが、ツイッターなどの視聴者の反応によって、好評なら丹念に1日を追うし、不評ならギュッと縮めるなど、編集で対応するつもりです」

これまでの旅のVTRからも、海外に行くと、その人が本来持っている性質がピュアに出るのを感じているという。「西村さんやMASAKIさんを見ていると、テレビのルールやセオリーを守らない人、知らない人のほうが、この番組に関しては向いているのかもと感じたりもします」

撮影は、カメラをずっと回しっぱなしにしている。これは『黄金伝説』からの手法で、「何かが起こったときに絶対に撮りこぼしたくない」という方針から。延々と船で川を渡る道中や、就寝中のテントなども記録している。「演出力や構成力で勝てると思っていないので。長く回してたら何かが起こるんじゃないかっていう期待がベースにあります。過酷なロケは受け入れて、全部カメラを回すところに、このチームらしさが出ているんじゃないかと思います」

現時点で、思い通りになったことはなく、海外ロケ攻略のために、まだまだ試行錯誤中とのことだ。

(ライター 内藤悦子)

[日経エンタテインメント! 2017年12月号の記事を再構成]

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