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「足の健康」と「靴の美しさ」 両立めざすオーダー靴 ビスポーク靴職人 八巻裕介氏

2017/12/16

足の疾患や生活習慣病に悩まされていても、自分の好みに合った美しい靴を楽しみたい――。扁平(へんぺい)足や外反母趾(ぼし)など、個々の足の形や症状に合わせてつくる医学的な「整形靴」の知識を駆使、オーダーメードの「ビスポーク靴」を手がけるのが京都市のオーダー靴店、Andante(アンダンテ)だ。本格的な修行を積んだシューメーカーとしての技能を生かし、機能性と美しさの両立をめざす取り組みについて、代表の八巻裕介(やまき・ゆうすけ)氏に聞いた。




――まず医学的な整形靴の技術から取得したと聞きました。

「整形靴とは各個人に合わせて、医師の指示のもと、医療目的で作製した靴のことです。対象となるのは扁平足や外反母趾、関節リウマチの方などさまざまです」

「整形靴技術者の養成コースがある神戸医療福祉専門学校で2年間学びました。骨や筋肉などを研究した機能解剖学のほか、モデルの足に合わせた靴を製作する実習など、ドイツの整形靴マスターに基礎を教わりました」

――ビスポーク靴とはどのように巡り合ったのですか。

「養成学校の学生時代に山形県にある靴メーカーにインターン(就業体験)として通ったことがあります。英国で修行した職人さんに仕事を教わったりしてハンドメードの靴にも大いに魅力を感じたのがきっかけです」

■整形靴としての機能性×ビスポーク靴の美しさ

「卒業後は高知の整形靴メーカーに入社。3年間経験を積んだあと、京都の義肢会社に移り、3年間、大学病院の先生らと連携してオーダー靴や足底板(そくていばん、足の裏に掛かる圧力の調整や変形の矯正などのための中敷き)を製作しました」

「その間もハンドメードの靴を手がけてみたいという気持ちは続いていました。その結果、医学的な根拠に基づいた整形靴としての機能性とビスポーク靴の美しさを両立させたいとの思いが募り、2015年に独立しました」

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