MONO TRENDY

モノ・フラッシュ

電気自動車はガソリン車とどこが違うの?

2017/12/30

スーちゃん 自動車が電気のコンセントにつながっていたよ。スマートフォンのように充電(じゅうでん)しているといっていた。見た目はふつうのガソリン車と同じだけど、電気で走るなんてすごいね。電気自動車はどこが違うのだろう。

■電気使いモーターで動くんだ

森羅万象博士より 人がご飯を食べて体を動かすように、車も走るためのエネルギー源が必要だよ。いまの車はほとんどがガソリン車なのでガソリンがエネルギー源だ。

電気自動車を動かすには電気が必要なんだ。人は食べ物を消化して歩いたり走ったりするね。ガソリン車はエンジンがエネルギー源を力に変える役割を果たすよ。電気自動車ではモーターだ。エンジンがモーターに変わっているんだよ。

ガソリン車のエンジンは、細かい霧(きり)状にしたガソリンを空気と混ぜ、燃やしたときの力をタイヤに伝えて走るんだ。

エンジンは大きいので、ふつうは1台の自動車に1つしかつけられない。エンジンを車の前側に置いた方が真っすぐ進むときに安定するので、ガソリン車ではエンジンを前側に置くのが主流だよ。

電気自動車は電気を使ってモーターを回し、タイヤに力を伝えて走る。電気をためるために数十から数百個の電池をつないだバッテリーがあるんだ。ガソリン車のガソリンタンクと同じように、人の座席部分の下側に置くことが多いよ。

バッテリーは高い電圧がかかっているので、事故でつぶれたら危ない。事故の衝撃をなるべく受けにくい場所に置いているんだ。

バッテリーと電気のコンセントをケーブルでつなぎ、充電することで電気を蓄えておくんだ。学校で乾電池と小型モーターで車の模型を作ったことがあったよね。模型が大きくなって人が乗れるようになったのが電気自動車だよ。

模型と違って電気自動車のモーターはとても大きいよ。1つならエンジンのあった場所に置くみたい。でも、モーターはエンジンよりも小さくできるのが特徴なんだ。電気自動車の種類によっては、前側と後ろ側に1つずつモーターを置くことだってできるんだ。前輪と後輪の両方を動かすことができて、雪道などの悪い条件でも力強い走りができるよ。

電気自動車は一般の人が買えるようになっているよ。エンジンでガソリンを霧状にしたり点火したりと、いくつも準備が必要なガソリン車に比べて、仕組みは比較的単純なんだ。

電気のスイッチを入れたらモーターが回り始めて、タイヤが動き出すよ。車1台に使われている部品の数はガソリン車が約3万点、電気自動車が約1万点といわれているよ。

電気自動車の後ろ側を見ると、排ガスを出すマフラーがないよ。ガソリンを燃やさず、電気だけで走っているからいらないんだよ。電気自動車は環境に優しいといわれているよ。

地球を異常に温めてしまう温暖化ガスの二酸化炭素(CO2)の排出も少ないんだ。電気自動車であっても、電気を火力発電でつくるとCO2が出たことになる。それでも計算の上ではガソリン車の出すCO2の量よりは少なくなるよ。太陽光などの再生可能エネルギーで発電した電気を使えば、電気自動車が発生するCO2の量をさらに減らすことができるんだよ。

いいことずくめに見える電気自動車だけど、課題もあるよ。1回の充電で走れる距離が短いんだ。電池をたくさん積めばいいけど、重くなってしまう。いまのバッテリーだと走る距離が限られてしまうよ。

ガソリン車はガソリンを1回入れると数百キロメートルほど走れる。今の電気自動車はその半分くらいだね。走っている途中で車が動かなくなったら困ってしまう。充電ができるコンセントもあちこちにあるわけではないからね。1回の充電で走れる距離を長くするため、自動車会社は新しい電池を研究しているよ。

電気自動車はおうちの電源からケーブルを引いて10時間程度で充電できる。寝ている人の多い夜は電気の消費量が少ないから、安い電気料金で充電できるそうだよ。急いで充電する場合は高速道路のサービスエリアなどにある急速充電器を使うといいね。30分程度で充電でき、おうちよりも短い時間で充電が終わるんだ。

■2つの長所使い分ける車も

博士からひとこと 電気自動車とガソリン車のいいとこどりの車もある。それがプラグインハイブリッド車でPHVと呼ばれている。電気だけでなく、ガソリンでも走れ、ガソリンを使って電気を作ることもできる。
プラグインハイブリッド車は状況に応じて、走行モードを自動的に使い分けて、効率よく走れるよう工夫されている。一例として買い物や通勤などで市街地を走る場合はバッテリーにためた電気を使ってモーターを回して走る。上り坂で力強い走りが必要な時やバッテリーに残っている電気の量が少ない時は、ガソリンでエンジンを動かしてつくった電気も使ってモーターを回す。高速道路など速いスピードで走る際はエンジンでタイヤを回して走る。
運転するスピードが遅くて加速させたい時にモーター、スピードが速い時にエンジンを使うのが一般的だが、どちらを多く使うかは車によって違いがある。

(三菱自動車に取材しました)

[日本経済新聞夕刊2017年12月9日付]

MONO TRENDY 新着記事

ALL CHANNEL