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積立王子のヤング投資入門

積立王子がつみたてNISAを解く 20年、120本の真意 積立王子のヤング投資入門(9)

2017/12/14

いよいよ2018年1月から、積み立て型の少額投資非課税制度「つみたてNISA」が始まります。多くの人たちは現行NISAの派生商品といった見方しかしていないようですが、その効能はぜんぜん違います。皆さんのようなヤング世代なら誰にとっても心地よく、将来に向けた長期的資産形成が着実にできる制度であることを明らかにしていきましょう。

■非課税期間はなぜ「20年」なのか

まず最大の特長は、現行NISAの非課税運用期間が5年なのに対してつみたてNISAは20年と、かなり長期の非課税期間が設定されていることです。20年間もの運用で累積した収益の2割超にあたる所得税などが丸ごと免除されるのですから、実質的なリターンに対して大きな恩恵があることにまず気付いてください。

金融庁の発表資料「導入直前!『つみたてNISA』の制度説明」より、7ページの一部を抜粋

ではこの仕組みを作った金融庁は、なぜ20年という期間にこだわったのでしょうか。それには同庁が示すデータを見るのがいちばん分かりやすいでしょう(右図)。この図は国際分散投資を毎年定額で積み上げていった場合、5年経過後だと損益がマイナスになっているケースもあるが、20年継続した場合は全てプラスになっていたという事実を、1985年以降のデータをもとに示しています。

つまり運用期間が5年だと、相場の上げ下げの影響によって含み損になることもあり得るけれど、20年も続ければ相場のうねりを乗り越えることができるということです。長期運用に徹すれば世界の経済成長に見合ったリターンが損益分岐点を引き上げて、損失の恐れを軽減してくれる効果があるのです。なのでつみたてNISAに参加した全ての人が報われるのに必要十分な期間として、政策当局は20年という長期間にこだわったのです。

■積み立てだから心安らかに続けられる

そしてつみたてNISAの次なる特性、というより「行動制約」と言ってもいいのですが、積み立て投資でしかこの制度に参加できないというのも、非常に重要な点です。読者の中には「俺は相場が下がったときを狙ってまとめて買いたいんだ」と主張する人がいると思います。そして「値上がりしたらすかさず売却して、利益を確定させたい」とも。

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