社会に広がった痩身願望を修正する必要がありそうですが、容易ではありません。堀川さんは「十分な栄養をとらないと身長も伸びないよ、とアドバイスするのが有効」といいます。子供たちは痩身願望とともに「背が高くなりたい」という願望もまだ持っているからです。やせているのに「ダイエット」と口にする親子に会ったら、そんな声をかけるのもいいかもしれません。

可知悠子・日本医科大学助教「親の長時間労働が肥満を助長」

日本の子供の肥満の現状をどう評価し、予防すればよいのでしょうか。経済や社会的な要因を研究している可知悠子・日本医科大学助教に聞きました。

――日本の子供の肥満の現状をどのように捉えていますか。

可知悠子・日本医科大学助教

「世界的にみれば日本の肥満の子供は少ないかもしれないが、40年前と比べると肥満は男子で約1.5倍、女子で1.3倍に増えた。40年前に肥満が少なかった時期でさえ、大人になった当時の子供たちの間で糖尿病などの生活習慣病がまん延している。今の子供たちが大人になれば生活習慣病は増えることが見込まれるので、決して楽観できる状況ではない」

――子供の肥満の社会的、経済的要因をどのように考えていますか。

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