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カリスマの直言

日本株、高値への胎動 やがて大資本移動(武者陵司) 武者リサーチ代表

2017/12/18

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「日本株はアベノミクスの成果により、大資本移動が起きるだろう」

今の日本は不思議の国である。資本を川の流れに例えると、下流から上流に向かって流れている。つまり、日本では長らく資本がリターンが高い部門から低い部門に流れ続け、人々はとうとう逆流が本来の姿であるかのように錯覚するに至った。

国民金融資産の7割が利息ゼロの現預金として退蔵され、配当利回りが2%、益回りが7%の株式から資金流出が続くという不思議な国である。益回りは企業の1株利益(EPS)を株価で割って算出する。いわば株主にとっての運用利回りだ。

■アベノミクスの効果で資本が流れ出す

おかげで本来灌漑(かんがい)されて肥沃なはずの平野は枯れ野となり、他方では上流のダムの中には利用されない水が満々とたまっている。つまり膨大に蓄積された現預金が実体経済や資本市場に流れ込まず、景気が停滞するという悪い構造にはまり込んだのである。枯れ野の生活にくたびれ果てた人々は「ここは見込みのない宿命の不毛地だ。諦めよう」「欲望を抑えよう。つつましく生きよう」と思い込んでいる。

しかしながらようやく、今不思議の国からの帰還が始まった。アベノミクスの成果により、ダムに貯水された膨大な水がせきを切ったように流れ出し、下流を潤す正常化が始まりつつある。

やがて米国のように株式・投資信託7割、現預金2割という正常な国の金融資産構成へと戻る大資本移動が起こり、株式需給を激変させるだろう。

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