「ある時、講演終了後、カラーコーディネーターの方から『泉谷さんは講演慣れされてますね』と言われました。『何で?』と聞くと『黄色のネクタイは聴衆を飽きさせない色だから』と。真偽のほどは定かではありませんが、以来、人前で話す機会がある時は、決まって黄色のネクタイにしています」

――夜寝る前にひそかな楽しみがあるとか。

「あすの装いはどうしようか、コーディネートを考えることです。あれこれ悩むタイプではありません。スーツは並び順に選ぶだけだし、ワイシャツとネクタイ、チーフの組み合わせを、ささっと1、2分で決めちゃう程度ですが、実はそれが楽しみなんです」

「ファッションは単に着る物ではなく、ライフスタイルにかかわるもの」と説く。

「ズボンのプレスと靴磨きは昔から妻に任せず、自分でやってきました。かつてはアイロンがけをしてましたが、最近はもっぱらズボンプレッサーを使っています。ホテルによく置いてある縦型タイプのプレッサーで、明日着るズボンをきちんとセットし、寝るようにしています」

「個人的にファッションが好きなのは、昔からどうすれば自分に合った格好ができるか、を考えてきたからかもしれません」

「ココ・シャネルはこんなことを言ってます。『美しさは女性の武器。装いは知恵。謙虚さはエレガント』。またジョルジオ・アルマーニは『エレガンスは目立つことではなく、記憶に残ること』と。『ファッションは廃れるが、スタイルは永遠』と言ったのはイヴ・サンローランです」

■ファッションは自分のスタイルの追求

「3人のファッションデザイナーの発言から学び取れるのは、華美とか派手さを競うのではなく、ファッションはあくまで自分のスタイルの追求が大事ということではないでしょうか」

「ファッションで気合を入れるという方もいますが、気分を変えることの方が僕は大事だと思います。そうすればおのずと人との接し方も変わり、ビジネスも変わります」

「ファッションは単に着る物ではなく、どんな気分でいこうか、きょうは何をして楽しもうか、とライフスタイルにかかわるもので、その気分は自分自身でつくっていくものです。ライフスタイルなくして、ファッションだけ変えても意味はありません」

(聞き手は堀威彦)

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