アメリカの「できる人」は、日本人が抱くイメージとこんなに違う!――。在米29年の日本人女性起業家が米国企業の意外な「現場」を紹介する「できるアメリカ人 11の『仕事の習慣』」(岩瀬昌美著、日経プレミアシリーズ)から、「できそうに見える」ことに殊更こだわる米国ビジネスパーソンの「実態」を紹介します。前回の「手本は三浦カズ 『スーツに着替えてコンビニ』に学べ」に続き、今回は「体形を維持するために手間やコストを惜しまない姿勢」について取り上げます。
■朝8時にジムへ通う理由
できるアメリカ人の外見。それは洋服だけではありません。
いくら高級スーツを着ていてもシャープに見えない人は、残念ながら体型が伴っていないんです。できるアメリカ人は、体型をものすごく気にします。
アメリカのエリートには、ほとんどメタボの人がいません。私の知るアメリカ人の多くは、日本人では考えられないほど大量のアルコールを飲みますが、「ビール腹」という言葉を聞いたことがありません。
彼らは本当によくジムでエクササイズをしています。土曜日の朝8時となれば、ジムはビジネスエリートたちでごった返す。高級ジム「エクイノクス」を覗いてみると、中年太りの人が一人もいないことに驚くはずです。
もちろん、ビジネスに体力は不可欠だから、体を鍛えるという目的はあります。でも、それ以上に、「自分がどう見られるべきか」についての意識が高いのです。メタボ体型だと、「自分に対して甘い人間なのではないか?」と思われることがあります。自分に甘い人間は、仕事に対しても甘いだろうから、任せられない。そんな風に思われることだけは避けたいわけですね。