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なりたい自分になる色 テーマカラーを決める効果とは

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最近「テーマカラー」という言葉をよく聞きます。「似合う色」や「好きな色」ではなく、その色が持つ意味や効果によって、なりたい自分に導いていく色だそうです。自分に必要な色を見つけたことで「自分ブランド」が確立し、人生が開けることもあるとか。テーマカラーの決め方、その効果などについて、カラーアナリストの竹内美香さんにお聞きしました。さらに、実際にテーマカラーの効果を経験されたという元タカラジェンヌの酒向杏奈さん、人材コンサルタントの安斎陽子さんにもお話を聞きました。(聞き手は津田千枝)

◇  ◇  ◇

――竹内さんはカラーアナリスト養成講座や色に関するコンサルティングを提供されている色の専門家です。まず、「似合う色」と「好きな色」、そして「テーマカラー」の違いを教えてください。

テーマカラーは自分のモチベーションを引き上げる色

竹内美香さん まず、外見的に美しく見せるのが「似合う色」です。パーソナルカラーともいいます。次に、感情的に好きなのが「好きな色」。そして、なりたい自分になるための色が「テーマカラー」です。テーマカラーは、自分の目標を表現する色ともいえます。

例えば、自分をエネルギッシュに表現したい場合は赤を使います。といっても全身に使うのではなくて、どこか一部に使ったり、何度も繰り返し使ったりすることでなりたい自分のイメージを意識づけしていきます。よくあるのは、名刺入れやペンなど身に着ける小物やアクセサリーに使うケースです。起業家の方の場合は、会社のロゴやオフィスのインテリアなどに使っています。

――実際には、どのようにして決めるのですか?

竹内 まず、その方の目標や、なりたい自分のイメージについてお聞きします。同時に好きな色もお聞きします。なりたい自分のイメージは好きな色の延長線上にあることが多いのですが、思い切って今までの自分を変えたいという場合は、テーマカラーが好きな色ではない場合もあります。

――テーマカラーを決めて身に着けるようになった方は、どう変化されるのでしょうか。

竹内 おとなしめだった人が、明るい色を使うことで積極的に変化していったりします。その色を見るたびに意識づけができるので、ちょっと見てまた頑張ろうと思うのですね。2、3カ月でかなり変わる方もいらっしゃいます。

――テーマカラーは1色だけですか? それとも、何色か決めてもいいんでしょうか。

竹内 メインは1色ですが、物足りない方はサブカラーとして2色使ってもいいです。複数のテーマカラーを決める方は2割ぐらいいます。2色の場合、暖色系と寒色系など、かけ離れた色合いを選ぶ方が多いですね。ただ、1色だけにするほうが目標が明確になるので、ぶれることが少なくなります。

また、中間色を選ぶケースは少なく、赤、オレンジ、青など、割とはっきりした色を選ぶ方が多いです。

――テーマカラーを活用されている方の例を教えてください。

竹内 ある起業家の女性は、都心で店舗を運営し、独自商品も開発されていますが、日本をイメージさせるようなあざやかな朱赤をテーマカラーに選んでいます。ホームページやSNSのデザイン、オフィスのインテリアの一部にこの色を使われたり、ご自身のスマートフォンもこの色にされたりしています。

別の方は、オレンジと緑の2色をテーマカラーにされています。どちらも人との交流、調和、多くの人と関わるといった意味を持っている色です。この方も起業されていますが、ブランドのロゴマークにオレンジと緑を使っています。また、セミナーの講師をするときの洋服は緑で統一しています。その色を着ていると自信とパワーが出るそうです。

――会社にお勤めの人なら文房具などにテーマカラーを使って、ちょっと迷ったらそれを見て自分の目標を確認する、というのもいいですね。

竹内 特に周囲に影響されやすい人は、見えるところにいつもテーマカラーのものを置いておくといいですね。例えばネイルをそうした色にするのもいいと思います。自分のテーマカラーを持っていることでモチベーションが上がるので、何かを成功させたいという方には特にいいと思います。

また、テーマカラーは、その年ごとに決めてもいいんですよ。「来年は頑張ってお金を稼ぎたい」と思ったらゴールド(金色)にする、などです。金色は努力と金運の色ですから。

「色」を変えることで人生が変わる

――次に、酒向杏奈さんにお聞きします。酒向さんは宝塚歌劇団雪組で「花帆杏奈」として活躍され、2012年に退団。現在はメンタルトレーナーとして活動されています。今日のお洋服のきれいな淡い桜色は、ご自分のテーマカラーですか。

酒向杏奈さん はい、そうです。実は、宝塚に入って間もない頃、壁にぶち当たって悩んだことがありました。頑張っても頑張っても、先生や先輩から「舞台の上で目立たない」と言われたんです。真っ赤とかショッキングピンクのレオタードを着たり、化粧を濃くしたりしましたが、それでも駄目でした。

稽古場で一人でへこんでいたら、先輩が声をかけてくださったんです。「杏奈、別にショッキングピンクになろうとしなくてもいい。淡い桜色でもいいんだよ。ただ『桜色です』と、輪郭をはっきりしなさい」と。

さらに、ファンの方からのお手紙を読んだり、先輩に意見を聞いて回ったりした結果、私は「華やかで派手」というよりは「奥ゆかしい」「男役さんに寄り添って一歩引いている感じ」だと言われまして、こういう淡い桜色や淡いひすい色を使うように変えました。鏡の前でお稽古をするときに、自分が決めた色を着て意識づけをするところから始めました。

今思うと、他人と自分を比べて、赤い色のように華やかなほうがいい!と決めつけて、自分が見えていなかったのでしょう。濃い色は私のイメージではないのに無理やりそのイメージを出そうとしていたため、見る人の意識の中で不一致が起きて、存在感が出せなかったのではと思います。

――自分のカラーを変えたことで、実際にどのような変化がありましたか?

酒向 舞台で役が付くようになっていきました。政略結婚させられる高貴な女性の役とか、悪役の妻で心を痛めている薄幸な女性の役などです。やっぱり私の色はこれなんだと気付いて、そこから気持ちが強くなりましたね。宝塚には14年間在籍しましたが、退団するときには「自分の色はこれです」と胸を張って言えるようになりました。

以前は、宝塚といえば大輪のバラのようにキラキラしたイメージを目指さなくてはと思っていたのですが、「花帆杏奈」という存在を確立してやめたいと思ったときに意識が切り替わりました。

――宝塚時代のご自分のカラーは、今も身に着けていらっしゃるのですか。

酒向 職業が変わっても自分の性格や長所は変わらないので、当時と同じことを意識して身に着けています。例えばセミナーの講師にも共感型、情熱型などいろいろありますが、私は情熱型というタイプではないので。

――パーソナルカラーのアナリストの資格を取られたそうですが、きっかけは何ですか?

酒向 似合う色(パーソナルカラー)についても知りたかったからです。私のパーソナルカラーはブルーベースなので、ブルー系を身に着けることも多いですね。

現在は、企業研修など男性が多い場では水色、女性が多い場では桜色を使っています。ブルー系の色は「論理的」「冷静」をイメージさせますし、身に着けると自分も冷静になれます。自分に足りない要素を色で補ったり、見せたいイメージに合わせて色を使うようにしています。

――これまでの経験を通じて、特に働く女性向けにメッセージがあったらお願いします。

酒向 色は本当に精神的な面につながっています。仕事においても恋愛においても、自分にしか出せないイメージを表現するために色を使っていただきたいですね。自分の軸がぶれやすいときほど、テーマカラーで自分の長所や個性を意識してほしいですし、それを見つけるための過程がとても大切です。

自分を励まし、リセットしてくれる色

――続いて、人材コンサルタントとして活躍されている安斎陽子さんにお聞きします。安斎さんのテーマカラーは何色ですか?

安斎陽子さん 実はそれほど意識はしていなかったんですが、常に身の回りにある色が2つあります。ターコイズブルーとコーラルレッドです。この2色が組み合わさった商品を見ると、つい手に取ってしまいます。

――竹内さん、ターコイズブルーとコーラルレッドにはどんな意味があるんですか。

竹内 ターコイズブルーはクリエーティブな色です。通常の青とは違って、何かを生み出すという要素があります。コーラルレッドはターコイズブルーとはちょうど反対側にある色です。通常、オレンジとか赤系はコミュニケーションの色ですが、コーラルレッドは赤ほどの主張する強さはなく、もっと柔らかく優しく包み込む色ですね。

安斎 仕事では黒いスーツを選ぶことが多いです。それは、私たちはあくまで「黒子」であるという意味もありますし、常に冷静、平静であるように黒を選んでいます。

ただ小物には、ターコイズとコーラルレッドのどちらかの色を使うこともあります。名刺入れはコーラルレッドのものも使っていますね。仕事では黒を着ていますが、小物などはターコイズとコーラルレッドの組み合わせであるのを周囲の方は気付かれているようです。先日もある方が退職された際にペンをいただいたのですが、私だけ2本入っていて、あれっと思ったらその2色の組み合わせでした。

――安斎さんが普段お使いの名刺入れを見せていただきましたが、5種類もあるんですね。この5つの使い分けは?

安斎 さまざまな業界のクライアントとお付き合いしているので、色を使い分けています。例えば、外資系のラグジュアリー企業の方とお会いするときはコーラルレッドで。日本の大手企業の男性と名刺を交換するときはブルーとか茶色などシックな色のものを使います。また、ラグジュアリー企業でブランドカラーがある場合は、その色の名刺入れにします。先方も気付いてくださることが多いのでうれしいですね。

中でも一番よく使うのはコーラルレッドの名刺入れです。コミュニケーションの色だからでしょうか。

――仕事柄、エグゼクティブの女性と会うことも多いと思いますが、自分のテーマカラーをしっかり持っている方はいらっしゃいますか。

安斎 まず大前提として、仕事を探されている方にも、クライアントの企業の方にも、好きな色などについて質問することは一切できません。ですが、見た目で「この方は色をすごく上手に取り入れているな」という方はいらっしゃいますし、長年のお付き合いになると先方から「この色がテーマカラーです」と教えていただくことはあります。

ある外資系企業の女性経営者は、大切な商談のときに必ず同じ色のポケットチーフをされています。マットで派手ではないゴールドとシルバーです。どんな色のスーツでも、大事なときはこのチーフをされるそうです。勝負カラーだとおっしゃっていました。

また、外資系企業の人事部門のトップの女性は、黄色とゴールドとオレンジがテーマカラーだそうです。人事という業務の性格上、機密情報やセンシティブな情報を扱うことが多いからこそ、黄色い小物を見ることで気持ちが華やいだり、気分をリセットできるので身近に置きたい、ということでした。

――竹内さん、黄色とゴールドとオレンジについて意味を教えていただけますか?

竹内 これらの3つは色としては近いですが、黄色は人をとてもハッピーにする色です。光のイメージの色ですので気持ちが明るくなります。また幼さ、無邪気といった意味合いもあります。さらに知性の色でもあります。オレンジはコミュニケーションの色。ゴールドは努力して成し遂げるという意味があります。

――お仕事を探す立場の方で、色を上手に活用されている方はいらっしゃいますか?

安斎 はい、ご自身を主張する色や、入社を希望する企業のコーポレートカラーを上手に服やアクセサリーに取り入れて、「この企業に対して自分はこれだけ前向きな気持ちである」と表現する方もいらっしゃいます。

――日本人は一般に、面接などではあまり服装で個性を出さないほうがよいと、無難な色にする人が多いと思います。

安斎 黒やグレーなど「無難」といわれる色も、決して悪いということはありません。その方に思いがあってその色を選んでいればいいと思います。どういうストーリーが背景にあってそれを選んだかが語れるといいですね。

――先ほどの酒向さんの、淡い桜色のお話に通じますね。カラーは万国共通ですから、言葉を超えて伝えられますね。2018年を迎えるに当たってぜひ自分のテーマカラーを見つけて、お財布やアクセサリー、文房具や小物などに取り入れてみたいと思いました。本日はありがとうございました。

(写真 大隅智洋、撮影協力 リストランテ カーサ瀬戸内)

津田千枝
 大手外資系通信社でセールスマネジャーを務める。シンガポールで8年の勤務経験がある。現職では、インバウンド向け地方観光の海外広報コンサルティングも担当している。総合旅行業務取扱管理者資格も持つ。2年前に小型船舶免許を取得。趣味は料理とピアノ。香川県出身。

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