今や旅行の必需品 「たためる」バッグ&ウエア4選
特集 年末年始の旅行に役立つトラベルグッズ(中)
2017年も残すところあとわずか。年末年始は帰省や海外旅行など、遠出する人も多いだろう。そんなトラベルシーンで役立つ注目アイテムを3回にわたりピックアップする。
パッカブルアイテム増加中
「パッカブル(Packable)アイテム」とは、小さく折りたたんで収納できるモノのこと。いちばんのメリットは持ち運びしやすい点だ。もともと荷物を軽く小さくすることが重要なアウトドア用品に見られる仕様だが、カバンに入れておいても荷物にならないので、旅行や出張などでも活躍する。その利便性の高さから、近年はさまざまなアイテムのパッカブル仕様が発売されている。
ウエアの分野では、スーツやコートといったビジネス対応のパッカブルウエアが増えており、これらは出張時に重宝する。バッグも、おみやげが増えたときに便利なボストンバッグから、旅先での散策などに便利なウエストバッグまで、豊富なバリエーションで展開されており、用途に合わせて選べるようになった。それだけ需要があるということだろう。
そんななか、メッセンジャーバッグで有名なバッグブランド、マンハッタン ポーテージからも今年の秋冬に初めてパッカブルコレクションが登場した。
「近年、バッグは全般的に小型のモデルが人気傾向にあります。そのため、荷物が増えるシチュエーションにパッカブルバッグが大変便利です。こういったニーズから、弊社でも国内では初となるパッカブルコレクションを発売しました」(コード PRマネージャー 白木佑佳氏)
白木氏によると、スマートフォン(スマホ)の登場など、モノのデジタル化が進んだこともあり、昨今は荷物自体が小さく少なくなっているため、トラベルバッグや普段使いのバッグは小型のものが人気だという。そこで、小さなバッグにも収納できるパッカブルアイテムが注目され、各メーカーから発売が相次いでいるわけだ。
「パッカブルコレクションは、現代のライフスタイルに合っているため、売れ行きはとても好調です。旅行や音楽フェスでのニーズが高いですね」(白木氏)
旅行カバンに常備しておけば、いざというときに便利なパッカブルアイテム。今回は、特に出番の多いバッグとウエアの注目作を2つずつ紹介する。
マンハッタン ポーテージ/旅先の外出に大活躍
マンハッタン ポーテージのパッカブルコレクションから今回紹介するのはウエストバッグ。普段使いできるしっかりとした作りのうえ、パッカブル仕様という注目モデルだ。
常に携行するのもいいが、旅先での外出時にパッカブルの真価を発揮する。周辺の散策や夕食に出かけるとき、旅行カバンは宿泊先に置いて、ウエストバッグに財布やスマホといった身の回りのものを入れて出かける。連泊時でも、観光を身軽に楽しむことができるのだ。
バッグは折りたたんでフロントポケットに収納する仕様のため、専用ポーチなどを持ち運ぶ必要がないのもうれしい。素材には、軽量かつ丈夫なハニカム構造のリップストップナイロンを使用している。
「9月の発売から、売り上げは好調に推移しています。20代のお客様を中心に幅広い年齢層から人気があり、男女から同じように支持されています」(白木氏)
ミレスト/パッカブルなのに大容量
トラベルブランドのミレストは、さまざまなパッカブルアイテムを展開している。なかでもボストンバッグは、サイズやカラーのバリエーションが豊富で、20代前半~60代の幅広い年齢層から支持されているという。
今回紹介するのは45リットルモデル。小型キャリーケースをしのぐ大容量なので、旅先でおみやげなどの荷物がいくら増えても安心。旅行先でのショッピングも思う存分楽しめる。パッキングも簡単で、バッグをひっくり返して、内ポケットに折りたたんで入れるだけだ。
収納力を確保しながら機内持ち込みサイズにこだわって設計されているのもポイント。荷物が重くても持ち運びしやすいようにハンドルが長短2本付いている。ファスナーにはセキュリティーを配慮し南京錠がかけられる穴付きタイプを採用。さらに背面には、キャリーケースにセットできる面ファスナーも備えるなど、パッカブルとは思えないほど気の利いた作りが魅力だ。
「ポケッタブルボストンバッグは、直営店舗のアイテム別売り上げランキングでは、必ず上位に入る定番商品です。特に長期旅行需要期の7~8月、12月は売り上げが伸びます。キャリーバッグとセットでお買い求めになるケースが多いです」(イデアインターナショナル プレス 武本麻梨絵氏)
デサントポーズ/たためてシワになりにくいジャケット
スポーツウエアブランドのデサントから、2016年春夏シーズンに誕生したブランド「デサントポーズ」。スポーツウエアの機能性を凝縮した、さまざまデイリーウエアを展開している。このジャケットは、ストレッチ性が非常に高く、はっ水性にも優れた素材を使用。超軽量のパッカブル仕様で、ラペル(襟)の内側に付いているファスナーポケットにコンパクトに収納できる。
シワになりにくい素材なので、広げてすぐに着られるのも便利だ。同素材のパッカブルパンツも別売りで用意されており、セットアップとしても使用可能。
出張時に便利なのはもちろんだが、プライベートの旅行でもジャケットがあると役に立つ場合は多い。ドレスコードのあるレストランに行くなどのシチュエーションにも対応できるのだ。
「パッカブルジャケットの販売実績は、前年同月比2倍と好調です。特に30~40代のアパレル業界、デザイン関係の方に支持を得ています」(デサントジャパン デサントマーケティング部 マーチャンダイザー 植木宣博氏)
ザ・ノース・フェイス/キャンプから肌寒い機内まで
人気アウトドアブランド、ザ・ノース・フェイスで不動の名作として売れ続けているのが、この「コンパクトジャケット」だ。
はっ水加工が施された軽量シェルジャケットは、旅先での急な悪天候に対応できる。キャンプや軽登山といったアウトドアで役立つのはもちろんだが、ややゆとりのあるシルエットは街で着てもやぼったくみえない。
生地はコットンのようなナチュラルな風合いながら防風性を備えているため、肌寒く感じる飛行機や、クーラーの利いた夏の新幹線などでも重宝する。専用ポーチにコンパクトに収納でき、ちょっと寒いと感じたときにすぐに羽織れるアウターは、トラベルシーンに限らず、幅広いシーンで活躍することは間違いない。
「メンズ、レディース、キッズまで展開があり、10年以上前の発売以来、10~50代まで幅広い層に支持され続けているロングセラーです」(ゴールドウイン ザ・ノース・フェイス プレス 渡邉麻里子氏)
(上) 個性派キャリーケース スマホ充電や出し入れに一工夫
(中) 今や旅行の必需品 「たためる」バッグ&ウエア4選
(下) 旅行をもっと快適に あると便利なアイテム5選
(ライター 津田昌宏、写真 宮前一喜=APT、スタイリング 宇田川雄一)
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